ジンのトップブランド「ビーフィーター(Beefeater)」について学ぶ

その他のお酒

ウイスキーについて扱っている当ブログですが、今回は「ジン」のブランドを紹介します。

ジンBeefEaterのロゴ

この記事で扱っているのは、世界中で有名なジンのトップブランド「ビーフィーター」。世界で最も流通しているジンであり、なんと170カ国で流通しています。

ビーフィーターのことを深く知りたい人やビーフィーターを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!

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ビーフィーターはこんな時に買う・注文すべき

ビーフィーターのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。

そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか、注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます。

ジン「ビーフィーター」のラインナップと、おすすめの購入シーンのまとめ

ビーフィーターの歴史

日本でもコンビニやスーパーなど身近な場所で購入できるビーフィーターですが、その歴史は、一人の薬剤師から始まりました。

薬剤師が造ったジン

薬剤師2名がジンを企画している

1820年にテイラー家がチェルシー蒸留所を開業。この頃はリキュールを作るメーカーでした。

これが、歴史の始まりとなります。

そして1863年に、薬剤師のジェームス・バローが、ロンドンにあるチェルシー蒸留所を400ポンドで買収しました。ジェームス・バローは薬剤師として薬局を経営しており、すでに成功を収めていました。

買収をきっかけに、ジェームス・バローは薬学の知識を活かしてボタニカルを配合したお酒の開発を始めました。

こうして1879年に生まれたのがビーフィーターです。

ビーフィーターは発売後すぐに人気になりましたが、ジェームス・バローは1897年に62歳で亡くなってしまいました。

ビーフィーターという名前の由来

ビーフィーターの画像
Image by Greg Montani from Pixabay

ちなみに「ビーフィーター」という名前の由来はロンドン塔の近衛兵から来ています。彼らは、チューダー朝の時代(1485年)からロンドン塔に保管されているイギリス王室の宝を守っていたようです。

「ビーフィーター」は英語で書くと「Beefeater」つまり、「Beef Earter = 牛肉を食べる人」。これは、ロンドン塔を守る近衛兵は、当時は珍しかった牛肉を食べられる仕事だったことからこのように呼ばれているようです(給料が牛肉だった、とか、王室のパーティーで余った牛肉をもらえた、とか諸説あるようです)

ちなみに、ビーフィーターの正式名称は以下。な、長い・・・。

The Yeomen Warders of His Majesty’s Royal Palace and Fortress the Tower of London, and Members of the Sovereign’s Body Guard of the Yeoman Guard Extraordinary

海外に販路を拡大

1908年にはロンドン市南部のランべスという地域にある「ハットンロード」に蒸留所が移転され、生産量が増加します。

1917年には創業者のジェームス・バローの孫である「エリック・バロー」が取締役となり、アメリカへの輸出を正式に行っていくことになります。

そして1958年から現在までは同じくロンドン市南部にある「ケニントン」というエリアで製造されています。

移転を重ねるたびに生産量を増やしたビーフィーターは、1963年にはアメリカで輸入されるジンの4本に3本を占める割合まで成長しました。

ペルノ・リカール社が買収

その後、1995年には後にマスター・ディスティラーとなるデズモンド・ペインがビーフィーターにジョインします。

そして2005年に「ビーフィーター」ブランドはペルノ・リカール社に買収されました。

そして、2015年には、デズモンド・ペインが、MBE = 大英帝国勲章 Most Excellent Order of the British Empireを授かりました。

そして現在もこれまでの味を守り続けながら、すべてのアイテムをビーフィーター蒸留所で製造しています。

ビーフィーターの製法

ビーフィーターの原料

ビーフィーターは、グレーン由来のスピリッツを使用して造られています。

ジンに使われるボタニカルのイメージ

そしてレモンピールセビルオレンジピールをキーボタニカルとして、ジュニパーベリー・レモンピール・セビルオレンジピール・アーモンド・オリスルート・コリアンダーシード・アンジェリカルート・アンジェリカシード・リコリスなど複数種類のボタニカルを使用。

ビーフィーターの蒸溜

ビーフィーターのポットスチル

蒸溜には7つの蒸留器をつかっていることから、その規模が分かります。

再蒸溜の前に、単式蒸溜器でボタニカルを約24時間浸す「スティーピング(浸漬)」という工程を採用していることが特徴です。

スティーピングの後は、7時間かけてじっくり蒸留され、再蒸留したジンの蒸留液の初めと終わりの部分をカットしています。

なお、前溜液と後溜液についてはリサイクルされずにそのまま処分していることもウイスキーとの違いでしょう。

そして、完成したジンはマスター・ディスティラーのチェックに合格したものだけがボトリングされています。

味わいとラインナップ

ビーフィーターロンドンドライジンを代表するブランドとして知られているイギリスのジンです。

辛口で、柑橘の爽やかな風味を楽しめるアイテムが揃っています。

  • ビーフィーター
  • ビーフィーター ジン(47度)
  • ビーフィーター ジン24
  • ビーフィーター ピンクストロベリー
  • ビーフィーター クラウンジュエル
  • ビーフィーター ロンドンガーデン
  • ビーフィーター バローズリザーブ

ビーフィーター

スタンダードボトルである「ビーフィーター」。

アルコール度数は40度です。

レモンやライムの香りに、味わいは、シトラスやオレンジピールのニュアンスを感じます。

王道のジンらしい風味を楽しめるアイテムだと言えるでしょう。

ビーフィーター ジン(47度)

スタンダードボトルの「ビーフィーター」には、アルコール度数が40度のものと47度のものの2種類があります。

しっかり風味を感じられるのは、こちらの「ビーフィーター ジン(47度)」の方です。

インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」では、ジン部門の最高賞「トロフィー」を受賞しています。

ビーフィーター ジン24

日本煎茶中国緑茶など、厳選された12種類のボタニカルを使用した「ビーフィーター ジン24」。

ビーフィーターらしいシトラスの味わいの中に、独特で複雑な風味を感じられます。

エンボス加工が印象的なボトルも特徴。

世界中のバーテンダーに愛されているアイテムです。

ビーフィーター ピンクストロベリー

2019年にリリースされた「ビーフィーター ピンクストロベリー」。

ビーフィーターにストロベリーリキュールをブレンドしていて、ストロベリーの風味を楽しめます。

見た目もかわいらしく、「ピンクジン」として注目されているアイテムです。

アルコール度数も37.5%と低いので、飲みやすいでしょう。

なお、海外ではブラッドオレンジやレモン、ブラックベリーやピーチ&ラズベリー、ルバーブ&クランベリーなどのさまざまなフレーバーが販売されています。

例えばブラッドオレンジは、自然なオレンジらしいほろ苦い風味を楽しめるアイテムです。

ビーフィーター クラウンジュエル

1990年代前半から2009年まで免税店のみで販売されていた「ビーフィーター クラウンジュエル」

ジン愛好家からの声に応え、再び販売されています。

ジュニパーベリーやオレンジピールなどのボタニカルに加え、グレープフルーツを使用することで柑橘の爽やかな味わいをより引き出していることが特徴です。

なお、「クラウンジュエル」とはロンドン塔に保管されている、イギリス王室の宝物のことを指します。

ビーフィーター ロンドンガーデン

ロンドンのチェルシーフィジックガーデンにインスパイアされた「ビーフィーター ロンドンガーデン」。

レモン バーベナとタイムをベースに、11種類のボタニカルを使用しています。

甘いシトラスやフローラルの香りの、ライトな味わいです。

ビーフィーター バローズリザーブ

ビーフィーターの創業者であるジェームズ・バローが自分のためにジンを造ったらどんなものになるかを想像して造られた「ビーフィーターバローズリザーブ。」

ジェームズ・バローが実際に、19世紀に使用していたポットスチルで蒸溜し、フランスの甘味果実酒「ジャン・ド・リレ」の樽で熟成させています。

なかなか手に入らないですが、バーなどで見かけたらぜひ試してみてください。

まとめ

今回はジンのトップブランドである「ビーフィーター(BEEFEATER)」についてまとめました。ロンドン中心部から近い位置にあるので、ロンドンに行くことがあれば是非訪れてみたい蒸溜所ですね。

他のジンについても書いてますので、合わせて読んでみてください!

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