クラウンローヤルは、カナディアンウイスキーの一種です。クラウン(王冠)という名前の通り、イギリス国王への贈り物として作られたルーツを持つウイスキーです。
それでは、クラウンローヤルを詳しく紹介していきます。クラウンローヤルのことを深く知りたい人、クラウンローヤルを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!
POINT
- クラウンローヤルは格式高いボトルのインパクトの強いウイスキー
- イギリス国王がカナダを訪問する際に献上品として作られた
- カナディアンウイスキーを代表する銘柄のひとつで、カナディアンウイスキーとして一般的なライ麦やとうもろこしを主体としたウイスキーで作られている
- ボトルのインパクトとは裏腹に、価格は控えめのため、一本は手元においておきたいウイスキー
- ただ2021年4月に出荷が停止されています。在庫なくなり次第終了と言われていますので、入手されたい方はお早めに。
クラウンローヤルはこんな時に買う・注文すべき
クラウンローヤルのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。
そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか・注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます!
味わいとラインナップ
世界5大ウイスキーのひとつであるカナディアンウイスキーを代表する「クラウンローヤル」。
イギリス国王ジョージ6世への献上品であったことでも知られていて、国王の王冠からヒントを得たデザインの、格式高いボトルがインパクト抜群のウイスキーです。(紫が基調のブランドカラーも世界観を表しています)
気品あふれるビジュアルから高価かと思われがちですが、比較的リーズナブルなことからも人気となっています。
ライトな味わいで飲みやすいため、ウイスキー初心者にもおすすめ。
それでは各ラインナップごとに細かくその特徴を紹介していきましょう。
クラウンローヤルは2021年4月に出荷が停止されています。在庫なくなり次第終了と言われていますので、入手されたい方はお早めに購入してくださいね!
出荷停止の理由は明らかになっていませんが、2020年の記事(英語サイト)によると、需要の高まりと、コロナウイルスの流行による生産への影響を受け、米国内でも品切れが起こるリスクが指摘されています。よって、クラウンローヤルの出荷停止が、原酒不足による影響かなとPeatyでは予想しています。
- クラウンローヤル
- クラウンローヤル XO
- クラウンローヤル ノーザン・ハーベスト ライ
- クラウンローヤル XR
- クラウンローヤル ブラック
- クラウンローヤル スペシャルリザーブ
- クラウンローヤル リーガルアップル
- クラウンローヤル メープルフィニッシュド
クラウンローヤル
クラウンローヤルのスタンダードボトルであるクラウンローヤル。
イギリス国王ジョージ6世夫妻に贈呈されたアイテムであり、高級感のあるボトルが特徴です。
バニラやメープルシロップのような甘い香りは、バーボンに近い印象。
メロンやオレンジピールのようなフルーティーな味わいの中に、ライ麦ならではのスパイシーさがあります。
アルコールの刺激が少なめなのでストレートで飲みやすく、ウイスキー初心者にもおすすめ。
カナディアンウイスキーらしい味わいを楽しめるアイテムです。
クラウンローヤル XO
クラウンローヤルのハイエンドアイテムであるクラウンローヤル XO。
50種類以上のウイスキーをブレンドし、熟成にコニャックカスクを使用しています。
コニャックカスクで熟成させているため、レーズンのような香りがすることが特徴。
その他にも、キャラメルやバニラの香りを感じます。
バニラやドライフルーツ、キャラメルのような味わいで、全体のバランスが良い仕上がり。
なかなか出会えないアイテムなので、バーなどで見かけたらストレートで、この濃厚な味わいを楽しんでみてください。
クラウンローヤル ノーザン・ハーベスト ライ
原料の90%がライ麦のクラウンローヤル ノーザン・ハーベスト ライ。
スタンダード品などの原料比率は、明かされていないですが、この銘柄には90%がライ麦と明記されています。そのため、他のクラウンローヤルのボトルよりライ麦比率が高いことがうかがえます。
すべてカナダ産のライ麦を使用しています。
香りは決して強くありませんが、ライ麦ならではの甘い香りをしっかり感じ、レモンシロップやアップルジュースのような香りも。
スタンダードなクラウンローヤルと比べるとスパイシーな味わいでオイリーな印象、バタースコッチやバニラのニュアンスもあります。
ロックで飲むと、オイリーさが和らぐので飲みやすくなるでしょう。
クラウンローヤル XR
クラウンローヤルが開発された場所であるラサール蒸溜所の最後の原酒を使用したクラウンローヤル XR。
「XR」には「エクストラ・レア」という意味があるのですが、ラサール蒸溜所は今はもうなくなってしまったので、名前のとおり非常にレアなアイテムです。
濃縮されたメープルシロップやバニラエッセンス、洋梨など、甘い香りが特徴。
スムースな飲み口ですが、メープルシロップやラムレーズン、ブラウンシュガーなど味わいも甘さを感じます。
濃厚で重みのある味わいですが、アルコール度数は40度のため、ストレートでも飲みやすいアイテムです。
価格が高めなので、バーなどでゆったりと楽しむと良いでしょう。
クラウンローヤル ブラック
内側をしっかり焦がしたチャコールドオーク樽で熟成したクラウンローヤル ブラック。
クラウンローヤルの各アイテムは全体的にライトな味わいですが、このクラウンローヤル ブラックは香りも味わいも力強く、ベーシックなクラウンローヤルを濃縮させたような印象です。
そして、メープルシロップやイチジクのような濃厚な甘さを感じます。
店頭にはあまり並んでいないので、バーなどで運よく出会えたらぜひ飲んでみてください。
クラウンローヤル スペシャルリザーブ
12年以上熟成させた原酒を使ったクラウンローヤル スペシャルリザーブ。
りんごや香水のような華やかな香りが特徴。
メープルシロップやチェリーのコンポートの風味を感じる、まるでブランデーのような味わいです。
ギフトや、記念日に飲むのにぴったりのアイテム。
ストレートで飲むのがおすすめです。
クラウンローヤル リーガルアップル
クラウンローヤル リーガルアップルは原酒に直接香りをつけている、いわゆる「フレーバードウイスキー」。
りんごの香りをつけているので、さわやかな風味が特徴で、非常に飲みやすくなっています。
アルコール度数も通常のクラウンローヤルより低めなので、ウイスキーが苦手な方にもおすすめです。
クラウンローヤル メープルフィニッシュド
クラウンローヤル メープルフィニッシュドも前述のクラウンローヤル リーガルアップルと同様にフレーバードウイスキーで、こちらはメープルシロップの風味をつけています。
香りや味わいは甘く、まさにメープルシロップ。
ジュースなどの割り材として使われることが多いアイテムです。
すでに終売してしまっているので、今後は入手困難になると予想されます。見かけたら迷わずゲットしましょう。
クラウンローヤルの歴史
カナダで製造されているカナディアンウイスキーを代表するブランドとして知られているクラウンローヤル。
ブランドの中で最もベーシックなアイテム「クラウンローヤル」がリリースされたのは1939年と比較的新しいですが、どのようなきっかけで世界的な人気を博すようになったのでしょうか。
ここからは、クラウンローヤルの歴史を紹介します。
「アメリカの酒庫」と呼ばれていたカナダのウイスキー
1920年~1933年にアメリカで禁酒法が施行されて粗悪な密造酒が横行する中でも、カナディアンウイスキーは高い品質を保っていました。カナダが位置するのはそんなアメリカの隣。もちろんアメリカ国内にカナディアンウイスキーが大量に持ち込まれました。
その結果、禁酒法時代にカナディアンウイスキーは高い評価を築き上げました。
その後も高品質を保ち続けたカナディアンウイスキーは、1933年の禁酒法廃止後もアメリカで消費され続けました。その結果、「カナダはアメリカの酒庫」と呼ばれるようになりました。
ジョージ6世に献上された由緒ある味
クラウンローヤルが造られたのは1939年のこと。カナダのリカーメーカーである「シーグラム社」によって製造されました。シーグラム社は、1857年に「ジョセフ・E・シーグラム氏」がウォータールー蒸留所を造ったことで設立されました。
クラウンローヤルは、イギリス国王ジョージ6世夫妻が、イギリスの国王として初めてカナダを訪問することを記念し、国王への贈り物として造られました。
その後、シーグラム社の貴賓客用として少量しか生産されていませんでしたが、1964年から世界に輸出されるように。現在では、カナディアンウイスキーを代表する銘柄になりました。
2000年からはディアジア社の傘下となったシーグラム社の「ギムリ蒸溜所」が製造。(カナダの中央に位置します。)
しかし、日本の輸入元であったキリンが2021年に販売を終了したため、今後入手しにくくなる可能性があるので要注意です。
ちなみにクラウンローヤルを語る上で「ラサール蒸溜所」というキーワードがよく出てきます。キリンのHPにも記載がありました。しかし、ラサール蒸溜所はクラウンローヤルの試作を行っていた場所で、実際に製造していたわけではありません。
クラウンローヤルの製法の特徴
イギリス国王ジョージ6世に献上されたクラウンローヤル。
バランスが良くライトな味わいで飲みやすいので、ウイスキー愛好家から初心者まで幅広く楽しめるカナディアンウイスキーですが、どのように造られているのでしょうか。
実は、クラウンローヤルの製法は一般公開されていないので、具体的な製法は明らかになっていません。
しかし、カナディアンウイスキーの一般的な製法である、ライ麦が主体のフレーバリングウイスキーとトウモロコシが主体のベースウイスキーをブレンドするという方法を行っていることは間違いなさそうです。
そして、試作段階では600種類以上の銘柄をブレンドし試行錯誤を繰り返しながら完成させたという記録が残っているので、徹底的にこだわって造られたと推測されます。
まとめ
今回はクラウンローヤルについてまとめました。クセがなく何と合わせても、どんな飲み方でも飲みやすいウイスキーと言われています。水割りにすれば食事を邪魔しないし、コーラハイボールにしても美味しく飲めますよ!
是非皆さんもクラウンローヤルを試してみてください!おすすめの飲み方あったら教えてください!
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