スコッチウイスキー、グレンエルギンのご紹介【スペイサイドのウイスキー】

シングルモルトを知ろう!

グレンエルギン(GlenElgin)は、スコットランドのスペイサイドで作られているシングルモルトウイスキーです。

スペイサイドのエルギン地区という地域には10以上の蒸溜所がありますが、グレンエルギンはその中の一つです。ローゼス地区という隣のエリアに近いところに位置しています。エルギン地区は、水質が良いことから、多くの蒸溜所が建設されています。

この記事では、グレンエルギンのことを深く知りたい人やグレンエルギンを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!

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グレンエルギンはこんな時に買う・注文すべき

グレンエルギンのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。

そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか、注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます。

グレンエルギンの歴史

ホワイトホースのキーモルトとしても知られる「グレンエルギン」。

今に至るまでには、社会状況に翻弄された歴史があります。

不況の影響で開業直後に倒産…

1898年に、地元の起業家であるジェームズ・カールとグレンファークラスの元マネージャーのウィリアム・シンプソンによって設立されました。スコッチウイスキー生産の好況期に建設された最後の蒸留所となり、以降50年間、スペイサイドでは新しい蒸溜所が作られませんでした(1958年にトーモア蒸溜所が建設されてます)

グレンエルギン蒸溜所自体も、世界的な不況やアメリカの禁酒法の影響などにより、建設中から工事の計画が大幅に縮小され、また建設後から操業開始まで2年かかるなど大きな影響を受けてしまいました。

1900年に生産を開始したものの、わずか5か月後に倒産し、1901年には競売にかけられてしまいました。

1936年まではなんども売買が繰り返されます。1906年にJJBlanche&Co社が蒸留所を買収した際に、稼働を再開するなどもありましたが、再稼働と生産停止を繰り返します。

ホワイトホース社が運営権を取り、転機に

1936年DCL社の傘下のスコテッシュモルトディスティラーズ社が蒸留所の持ち主となったことが転機となります。買収の数年後、運営権はグラスゴーにあるホワイトホース社に与えられました。これを機にホワイトホースのキーモルトとして利用されるようになります。

これ以降、グレンエルギンはホワイトホースのキーモルトとしてひっそりと存在し続けます。シングルモルトウイスキーとしては市場に出ることはほとんどなく、あまり世に知られることのないまま運営されてきました。

こうした中でも、1964年にポットスチルを4基増設したり、1992年には蒸溜所を改修するために3年間の閉鎖期間を設けたりして、拡大を続けていました。

シングルモルトウイスキーが注目を集める

2001年、ディアジオ社からリリースされた「花と動物シリーズ」で「グレンエルギン 12年」が発売されたことをきっかけに、シングルモルトとして、世界で注目を集めました。

それ以降、12年や16年、20年、32年のオフィシャルボトルがリリースされていきます。現在は12年のみが残っています。

現在では、ウイスキーブームも伴い、バランスの良い味わいを楽しめるシングルモルトウイスキーとして人気となっています。

グレンエルギンの製法

ハーバルで優しい風味を楽しめる「グレンエルギン」。

ウイスキー初心者や女性にも飲みやすいアイテムが揃っていますが、どのように造られているのでしょうか。

麦芽はノンピートのみ

グレンエルギン蒸留所で使用されている麦芽はノンピートのみで、一回の仕込みに8.4tを使います。

また、仕込み水はミルビュイズ湖近くの泉の水です。

ポットスチルはストレートヘッド型

発酵槽は、カラ松製のものが6基設置されています。

また、ストレートヘッド型のポットスチルは初溜3基、再溜3基の計6基。

当初は初溜1基、再溜1基だったところ、1964年の改修で増加しました。

年間生産量は7,000リットル前後で、スペイサイド地方にある蒸溜所の中では少量だと言えるでしょう。

木製ワームタブを使用

ウイスキーを蒸留する際に使う冷却装置の一種である「ワームタブ」を使用していることが特徴です。

昔ながらの大きな木製のものを使っていて、ウイスキーのラベルにも描かれています。

味わいとラインナップ

グレンエルギンはスコットランドのスペイサイドでつくられるシングルモルトウイスキー

グレンエルギンは世界的に有名な「ホワイトホース」のキーモルトとして知られていますが、ハーブの香りが特徴の飲みやすいアイテムが揃っています。

  • グレンエルギン 12年
  • グレンエルギン 16年
  • グレンエルギン 12年 花と動物シリーズ
  • グレンエルギン 12年 Pure Highland Malt
  • グレンエルギン13年
  • グレンエルギン24年

グレンエルギン 12年

オフィシャルのフラッグシップボトルである「グレンエルギン 12年」。

ハチミツやべっこう飴、洋梨やプラムのような香り。

味わいは、ハチミツや洋梨、ジンジャーシロップやクッキーなどのニュアンスです。

バランスが良く、飲みやすいアイテムだと言えるでしょう。

グレンエルギン 16年

一時は人気だったものの、現在は廃盤となっている「グレンエルギン 16年」。

香りはバラやレーズン、ナッツやミルクチョコレートなど。

プラムやレモンピール、ハチミツやカカオパウダーのような味わいです。

アルコールの刺激も弱いので、非常に飲みやすくなっています。

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グレンエルギン 12年 花と動物シリーズ

2001年ディアジオ社からリリースされた「グレンエルギン 12年 花と動物シリーズ」。

「花と動物」シリーズとは、1991年までのUD社(現ディアジオ社)の22か所の蒸留所の原酒をシングルモルトとしてリリースしたシリーズ名のことを指します。

他には、ブレアアソール・グレンロッシー・リンクウッドなどの名酒が花と動物シリーズとしてリリースされています。

香りはバニラやハチミツ、カラメルや香水のようなニュアンス。

麦芽ウエハースやコーヒー、オレンジピールの味わいです。

2001年頃には流通していましたが、現在ではなかなか見かけないアイテムなので、バーなどで見かけたら試してみてください。

グレンエルギン 12年 Pure Highland Malt

イギリスで1970年代後半から1980年代に流通していた「グレンエルギン 12年 Pure Highland Malt」。

ピュアハイランドモルト」と表記されていることが特徴です。

現行品のハーブのニュアンスを感じる風味とは異なり、ピーティでスモーキーな重さのある味わいを感じられます。

グレンエルギン13年

ホグスヘッドで熟成させた「グレンエルギン13年」。もうほとんど本数は無いと推定されます。

香りはキウイやカカオ、バニラやバタークッキーなど。

カルダモンやユーカリ、ホワイトペッパーやブラウンシュガーのような味わいです。

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グレンエルギン24年

バーボンバレルで熟成させた「グレンエルギン24年」。

200本限定でリリースされた非常にレアなアイテムです。

香りはオレンジやカスタードクリーム、ハチミツやナッツ。

オレンジやバニラ、シナモンやナッツのような味わいです。

まとめ

スペイサイドのシングルモルトであるグレンエルギンについてまとめました!

記事の通り、シングルモルトとして見かけるのはかなり珍しいので、ホワイトホースを飲んで楽しむのが一番身近なウイスキーです。ホワイトホースを飲む際にはぜひ思い浮かべてください!

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