インドのウイスキー、アムルット(Amrut)を知ろう!

シングルモルトを知ろう!

アムルット(Amrut)は、インドで造られているシングルモルトウイスキー。あまりインドでウイスキーに印象のない方も多いのではないでしょうか?

アムルットはインド南部の大都市、バンガロールという場所に位置しています。IT企業が多く、別名「インドのシリコンバレー」と呼ばれている土地でもあります。

この記事では、アムルットのことを深く知りたい人やアムルットを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!

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アムルットはこんな時に買う・注文すべき

アムルットのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。

そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか、注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます。

アムルットの歴史

ウイスキーの産地として一般的にあまり知られていないインドですが、実は世界一のウイスキー消費大国です。Statista社のデータによると、インドが世界一の売上を持っています。こちらの記事によると、なんと年間で15億リットルも飲まれているようですよ。(日本は1億リットルなので、日本の15倍も!)

余談ですが、1人あたりのウイスキー消費量を調べると、意外とフランスになるようです。1人あたりで年間2リットル以上が飲まれています。(この記事を読んでいるウイスキー好きの皆様は、余裕で年間2リットルは飲んでいるかもしれませんが・・・)

インドでは、19世紀からウイスキーが飲まれ始めましたが、最初はインド国内に駐留しているイギリス兵向けに輸入したものでした。

その後、インド国内でもウイスキー造りがスタートしたのです。

インドで作られるウイスキーのほとんどが自国で消費されるため、輸出はあまりされていません。このことが、「インド=ウイスキー大国」と知られていない大きな理由だとされています。

そんなインドのウイスキーは、さとうきびから砂糖をつくる際に出る副産物であるモラセスが原料のものがほとんどでした。

ちなみに、モラセスを使用したお酒は一般的にはウイスキーではなくラムと呼ばれています。そのため、インドの「ウイスキー」は実は有象無象が入り乱れています(笑)

インドでシングルモルトウイスキー造りを始めた革新的なブランドがアムルットでした。アムルットは、市場にある安価なウイスキー(?)と明確に区別されるブランドとなりました。

アムルット社はもともと、インドの大手酒酒造メーカー

Whisky.comより

アムルット社が誕生したのは1948年

会社名はサンスクリット語で「人生の霊酒」「神々の蜜」という意味を持っていて、大手酒造メーカーとしてウイスキー以外にもラムやブランデーなども造っています。

当時のインドではブレンデッドウイスキーしか造られておらず、アムルット社も同様でしたが、2004年に世界のシングルモルト市場に参入。

ちなみに参入のきっかけは、3代目社長であるラクシュット・ジグダリ氏がスコットランドのビジネススクールで学ぶ中で、シングルモルトウイスキーに可能性を感じたことによります。

これは、閉鎖的なインドでは非常に革新的な出来事でした。

ちなみに、ウイスキーの蒸留所の中では世界で最も高い場所にあり、南インドの熱帯性気候の中で高品質のウイスキーが造られています。

その他の蒸留所も参入

アムルットのシングルモルトウイスキーは2010年に、著名なウイスキー評論家であるジム・マーレイ氏の著書で世界のウイスキートップ3に選ばれるなど、高い評価を受けました。

また、モルト・マニアックス・アワード2008において最高賞の「ノンプルスウルトラ賞」も受賞。

その影響からか、他のインドの蒸留所でもシングルモルトウイスキーに参入するケースが増え、さらにインドのウイスキー業界が盛り上がっています。

アムルットの製法

世界でも高い評価を受けているアムルットですが、どのように造られているのでしょうか。

アムルットの製造量

アムルットでは年間約700万リットルのウイスキーを製造しています。その大部分が依然としてブレンデッドウイスキー用に利用されており、シングルモルトとして販売されるのはごく一部です。

アムルットの原料は、インド産の六条大麦を使用

インド北部産の六条大麦と、少量のスコットランド産のピーテッド麦芽を使用しています。

モルトウイスキーは二条大麦が使われることが一般的ですが、インドのモルトウイスキーは六条大麦を使うことが特徴です。

使われる六条大麦やその他の穀物は、インド北部から輸送しています。2,500 kmの距離を輸送するため、なんと40時間もの時間がかかります。

六条大麦には食物繊維やたんぱく質が多く、そのためさまざまな風味を引き出せます。

アムルットの製造に使う2種類の水

水も2種類のものを利用しています。冷却用に利用する水は約5km離れた井戸から汲み上げて蒸留所まで運んでおり、飲料用の水は、わざわざトラックで輸送しています。熱帯地域で水を確保するのは大変だそうです。

アムルットの発酵と蒸留

発酵は約10,000リットルのタンクで5日間行われます。得られる「もろみ」はアルコール度数6.5%です。発酵のプロセスの間、タンクは冷却され、丁寧に発酵が進みます。蒸留のための芳醇なもろみを確保します。

Whisky.comより

アムルットでは設備はすべてインド製ものを使用していて、蒸溜器は初溜釜(ウォッシュスチル)4基再溜釜(スピリットスチル)3基が設置されています。

初溜釜は6,500リットルあり、6.5%のもろみから20%までアルコール度数を高めます。一度発酵されたもろみを2回に分けて蒸留します。

一方で再溜釜は8,000リットルあるため、一度で初溜釜2回分のアルコールを蒸留することができます。

温暖な気候の影響で、アムルットは熟成スピードが速い

また、温暖な気候ゆえに熟成のスピードが速いことが特徴です。

なんと、一般的なスコッチウイスキーの約3倍の速さで進むと言われています。

そのため、短期間でもまるで長期熟成させたような味わいが完成するのです。

そして、天使の分け前(樽で熟成されている間に樽の木目にウイスキーが吸収されて量が減ること)はスコットランドで平均約3%/年のところ、9~12%/年というのも特徴。

気候の影響で、ウイスキー造りに不便な点もありますが、だからこそ生まれる複雑な風味がアムルットの良さだと言えるでしょう。

Whisky.comより

自社でボトリングの工場を持っているため、このように作られたウイスキーは、自社で瓶詰めされます。工場では、今でも多くの工程が手作業で行われています。

アムルットの味わいとラインナップ

アムルットインドのカルナータカ州都で造られているシングルモルトウイスキー

インドは実はウイスキーで世界シェアトップを誇る国として知られており、アムルットは古くからある会社が手掛けています。

それでは各ラインナップごとに細かくその特徴を紹介していきましょう。

  • アムルット インディアン シングルモルトウイスキー
  • アムルット フュージョン
  • アムルット ピーテッド
  • アムルット ピーテッドシングルモルト カスクストレングス
  • アムルット スペシャル リミテッドエディション マデイラフィニッシュ
  • アムルット カダンハム
  • アムルット ナーランジ
  • アムルット ポートノヴァ
  • アムルット カスクストレングス
  • アムルット シングルモルトダブルカスク
  • アムルット ライシングルモルト
  • アムルットラージイガラ
  • アムルット インターミディエイト シェリー

アムルット インディアン シングルモルトウイスキー

アムルットのスタンダードボトルである「アムルット インディアン シングルモルトウイスキー」。

2008年、2009年の「モルト・マニアックスアワード」で銅賞を受賞していて、世界的にも評価されています。

トロピカルフルーツやカルメ焼き、リコリスやハチミツの香り。

バニラアイスやマンゴー、ミルクチョコレートのような味わいです。

インディアンウイスキーの入門としてもぴったりのアイテムだと言えるでしょう。

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アムルット フュージョン

インドの大麦とスコットランドの大麦を使用して造った「アムルット フュージョン」。

インド産のノンピートが75%、スコットランドの ピーテッドが25%の割合で混ぜています。

オークや麦、レーズン、スモークの香りが特徴です。

味わいはカスタードやチョコレート、ベイクドオレンジやスパイスなど。

著名なウイスキー評論家であるジム・マーレイ氏の「ウイスキーバイブル」で高く評価されたことでも知られています。

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アムルット ピーテッド

スコットランド産のフェノール値15〜20ppmのピーテッド麦芽を使用して造った「アムルット ピーテッド」。

ピートやラムレーズン、ソファの皮のような香り。

味わいは糖蜜やダークチョコレート、スパイスのようなニュアンスです。

こちらもジム・マーレイ氏の「ウイスキーバイブル」で高い評価を受けています。

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アムルット ピーテッドシングルモルト カスクストレングス

インド産の大麦麦芽を100%使用した「アムルット ピーテッドシングルモルト カスクストレングス」。

カスクストレングスでボトル詰めをしています。

香りはブラッドオレンジやキャラメル、ビスケットのようなニュアンス。

ニシンやバタースコッチ、カカオのような味わいです。

濃厚な甘みを楽しめます。

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アムルット スペシャル リミテッドエディション マデイラフィニッシュ

インドで初めて、マディラカスクで後熟させたアイテムである「アムルット スペシャル リミテッドエディション マデイラフィニッシュ」。

香りはマジパンやココナッツフレーク、バニラや糖蜜など。

ローストアーモンドやレーズン、トフィーのような味わいです。

アムルットらしいスパイシーな風味にフルーティーさが加わった、新たな味わいを楽しめます。

アムルット カダンハム

アムルット カダンハム」は「トリプルカスク」という製法で造られています。

まず、ノンピートとピーテッドの原酒を造り、それぞれをバーボン樽で熟成。

その後ラム樽ブランデー樽シェリー樽と樽を移し替えて後熟させています。

香りはハチミツやナッツ、バニラやトロピカルフルーツ。

味わいは、バニラウエハースやチョコレートクリーム、フルーツキャンディーやスパイスなどを感じます。

香りが非常に複雑で、唯一無二の風味に仕上がっているアイテムだと言えるでしょう。

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アムルット ナーランジ

アムルット ナーランジ」の「ナーランジ」とはヒンズー語でオレンジを意味します。

この言葉のとおり、オロロソシェリー樽オレンジピールを入れて風味づけをしていることが特徴です。

ベイクドオレンジやイチジク、メロン、白胡椒やブドウのような香り。

味わいは、オレンジピールやシナモン、シロップなど。

オレンジの香りが好きな方には特におすすめしたいアイテムです。

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アムルット ポートノヴァ

アメリカンオーク樽バーボン樽で熟成させた後、ポートワイン樽で後熟、最後にバーボン樽で熟成させた「アムルット ポートノヴァ」。

香りはアップルパイやプリン、フルーツジャムやスパイスなど。

バニラやさくらんぼ、ココアのような味わいです。

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アムルット カスクストレングス

冷却ろ過をしておらず、樽出しそのままの風味を楽しめる「アムルット カスクストレングス」。

香りはパンケーキやブラッドオレンジ、ピーナッツバターやカカオなど。

リンゴやハチミツ、マーマレード、ココアのような味わいです。

様々なコンペティションで高い評価を受けていることでも知られています。

アムルット シングルモルトダブルカスク

2017年にリリースされた「アムルット シングルモルトダブルカスク」。

バーボン樽シェリー樽で熟成させた原酒を使用しています。

香りはハチミツやバタースコッチ、薔薇やパイナップルキャンディなど。

パパイヤやピンクグレープフルーツ、ライムやバニラのような味わいです。

アムルットはインドの気候によって熟成が早く進むため、4~5年でピークになりますが、それを超える6~7年の熟成年数のものを使用しています。

アムルット ライシングルモルト

ライ麦を100%使用した「アムルット ライシングルモルト」。

アメリカンオークの新樽で熟成させています。

ジム・マーレイ氏が2010年の著書「アムルット・フュージョン」で100点満点中97点という高得点をつけたアイテムです。

香りはカラメルや白桃、マンゴーやマジパンなど。

オレンジピールや干し草、ミントやココアのような味わいです。

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アムルットラージイガラ

長い余韻を楽しめる「アムルットラージイガラ」。

ラージイガラという名前は、インド北西部からパキスタンにまたがるパンジャブ地方の言葉で、鷹の王様という言葉に由来します。インド原産のモルトのみを原料としています。

バニラの芳醇な香りとウッドスパイスの豊かな風味を持ち、モルティで濃厚な香りが特徴的です。桃や柑橘っぽい味わいも魅力的です。

アムルット インターミディエイト シェリー

ファーストフィルバーボン樽で熟成させた原酒をオロロソシェリー樽で1年間フィニッシュさせた「アムルット インターミディエイト シェリー」。

アルコール度数57.1%でボトリングしています。

香りはビスケットやケーキ、フルーツやスパイスのニュアンス。

オークやレーズン、リコリスやオレンジ、ハチミツのような味わいです。

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まとめ

インドのウイスキー、アムルットについてまとめました。なかなか外で飲める機会も少ないので、1本くらい手元においてみてはいかがでしょうか?

インドでのウイスキー作りについては以下の記事でもまとめていますので、合わせて読んでみてください!

もしよかったらこちらも読んでみてくださいね!

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