スコッチウイスキー、グレンモーレンジィのご紹介【ハイランドのウイスキー】

シングルモルトを知ろう!

グレンモーレンジィは、ハイランド地方で作られるシングルモルトウイスキーです。

数々の賞を受賞しておりスコッチウイスキーの中でも世界的に人気が高く、ラインナップも豊富です。

それでは、グレンモーレンジィを詳しく紹介していきます。グレンモーレンジィのことを深く知りたい人や・グレンモーレンジィを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!

  1. グレンモーレンジィはこんな時に買う・注文すべき
  2. 味わいとラインナップ
    1. グレンモーレンジィ オリジナル
    2. グレンモーレンジィ ラサンタ12年 シェリーカスク
    3. グレンモーレンジィ キンタ・ルバン14年 ポートカスク
    4. グレンモーレンジィ ネクター・ドールソーテルヌカスク
    5. グレンモーレンジィ18年
    6. グレンモーレンジィ シグネット
    7. エックス バイ グレンモーレンジィ
    8. グレンモーレンジィ19年 ファイネストリザーブ
    9. グレンモーレンジィ25年
    10. プライベートエディションシリーズ第1弾 グレンモーレンジィ ソナルタ PX
    11. プライベートエディションシリーズ第2弾 グレンモーレンジィ フィナルタ
    12. プライベートエディションシリーズ第3弾 グレンモーレンジィ アルテイン
    13. プライベートエディションシリーズ第4弾 グレンモーレンジィ エランタ
    14. プライベートエディションシリーズ第5弾 グレンモーレンジィ コンパンタ
    15. プライベートエディションシリーズ第6弾 グレンモーレンジィ トゥサイル
    16. プライベートエディションシリーズ第7弾 グレンモーレンジィ ミルション
    17. プライベートエディションシリーズ第8弾 バカルタ
    18. プライベートエディションシリーズ第9弾 グレンモーレンジィ スピオス
    19. プライベートエディションシリーズ第10弾 グレンモーレンジィ アルタ
  3. グレンモーレンジィ トーキョー
  4. グレンモーレンジィの歴史
  5. グレンモーレンジィの製法の特徴
    1. 仕込み水
    2. ポットスチル
    3. 熟成樽
  6. まとめ
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グレンモーレンジィはこんな時に買う・注文すべき

グレンモーレンジィのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。

そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか・注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます!

味わいとラインナップ

グレンモーレンジィは、柑橘系のフルーティーさや芳醇で上品な甘さが特徴です。

グレンモーレンジィのラインナップは以下のとおりです。それでは、各ラインナップごとに細かくその特徴を見ていきます。

  • グレンモーレンジィ オリジナル
  • グレンモーレンジィ ラサンタ12年 シェリーカスク
  • グレンモーレンジィ キンタ・ルバン14年 ポートカスク
  • グレンモーレンジィ ネクター・ドールソーテルヌカスク
  • グレンモーレンジィ18年
  • グレンモーレンジィ シグネット
  • エックス バイ グレンモーレンジィ
  • グレンモーレンジィ19年 ファイネストリザーブ
  • グレンモーレンジィ25年
  • プライベートエディションシリーズ第1弾 グレンモーレンジィ ソナルタ PX
  • プライベートエディションシリーズ第2弾 グレンモーレンジィ フィナルタ
  • プライベートエディションシリーズ第3弾 グレンモーレンジィ アルテイン
  • プライベートエディションシリーズ第4弾 グレンモーレンジィ エランタ
  • プライベートエディションシリーズ第5弾 グレンモーレンジィ コンパンタ
  • プライベートエディションシリーズ第6弾 グレンモーレンジィ トゥサイル
  • プライベートエディションシリーズ第7弾 グレンモーレンジィ ミルション
  • プライベートエディションシリーズ第8弾 グレンモーレンジィ バカルタ
  • プライベートエディションシリーズ第9弾 グレンモーレンジィ スピオス
  • プライベートエディションシリーズ第10弾 グレンモーレンジィ アルタ

グレンモーレンジィ オリジナル

グレンモーレンジィオリジナルは、グレンモーレンジィのスタンダード品です。

香りはオレンジやレモンなどの柑橘系の香り、口に含むとパッションフルーツやシトラスなどのフルーティーで爽やかな風味や甘味が広がります。余韻は、白桃のような甘いフルーティーな余韻が続きます。

おすすめの飲み方は、ストレートです。甘さや爽やかさ、フルーティーさを楽しめるグレンモーレンジィは初心者の方でもストレートで楽しめます。シングルモルトでありながらも5,000円以下で購入できるためコスパも良いのが特徴です。自宅に一本置いておくのも良いでしょう。

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グレンモーレンジィ ラサンタ12年 シェリーカスク

グレンモーレンジィ ラサンタ12年シェリーカスクは、ウッド・フィニッシュシリーズの1つです。

通常の樽で10年熟成した後に、上質なオロロソシェリーとペドロヒメネスの樽でさらに2年熟成させた原酒を使って作られています。

香りは、リンゴやバニラなどの甘い香りやマンゴーなどのフルーティーな香りが際立ちます。口に含むと滑らかで芳醇な飲み心地で、モルト香も感じられます。フィニッシュでは、ホワイトチョコレートの風味が長く続きます。

上品でフルーティーな味わいを楽しむにはストレートやロックがおすすめです。クセがなく飲みやすいボトルのためウイスキー初心者にもおすすめです。食後のデザート代わりに飲むのはいかがでしょうか。

ちなみにラサンタとは、ゲール語で暖かさや情熱という意味です。

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グレンモーレンジィ キンタ・ルバン14年 ポートカスク

グレンモーレンジィ キンタ・ルバン14年ポートカスクは、14年以上熟成させた原酒を使って作られているボトルで、ウッド・フィニッシュシリーズの1つです。通常の樽で熟成させたあとにポルトガル産の良質なルビーポートワイン樽でさらに熟成しています。

香りは、カカオのようなビターで甘い香り、口に含むとビターチョコレートやミント、柑橘系の風味を楽しめます。

おすすめの飲み方は、ストレートです。他のグレンモーレンジィとは違うポートワイン樽熟成の風味を楽しみましょう。少しクセがあるため、ウイスキー愛好家におすすめです。

オフィシャルで販売されているボトルのため、自宅用やプレゼントとして購入しておくのも良いでしょう。

グレンモーレンジィ ネクター・ドールソーテルヌカスク

グレンモーレンジィ ネクター・ドールソーテルヌカスクは、通常の樽で10年熟成させた後に、さらに希少なソーテルヌワインの樽で2年熟成させて作られるボトルです。こちらもウッド・フィニッシュシリーズの1つです。

ソーテルヌワインとは、フランス南西部のソーテルヌ地方のワインです。このワインは濃厚な甘さが特徴です。そのため、ボトルも甘みを楽しめる仕上がりになっています。

香りは、ソーテルヌワイン樽由来のリンゴやマスカット、サクランボなどのフルーティーな香りを感じられます。口に含むとレモンタルトのようなまろやかで滑らかな口当たりで、フィニッシュも甘くて優しい風味が長く続きます。

フルーティーな甘さが特徴で非常に飲みやすいボトルのため、ウイスキーが初めての方にもおすすめです。また、食後のデザートとしてストレートやロックで飲むのも良いでしょう。

グレンモーレンジィ18年

グレンモーレンジィ18年は、18年以上熟成させた原酒を使って作られているボトルです。

香りは、パパイヤやバナナなどのフルーティーな香りやフローラルの香り、口に含むとメロンや白桃、焼きリンゴなどの濃厚な甘さが広がります。フィニッシュのスパイシーさは、さらに美味しさを引き立たせています。

このウイスキーは、ストレートやロックで食後のデザートの代わりに飲むのがおすすめです。18年熟成の芳醇な甘さをじっくり堪能してください。甘いウイスキーが好きな方や女性にも人気のあるボトルのため、プレゼントや特別な記念日にいかがでしょうか。

グレンモーレンジィ シグネット

グレンモーレンジィ シグネットは、グレンモーレンジィが様々な経験や技術を詰め込んで作られている特別なボトルで2008年ごろに発売されました。熟成年数は公表されていないため、ノンエイジのボトルです。

特徴として以下の3つが挙げられます。

  • チョコレートモルトを使用している
  • 特注で作ったデザイナーカスクで熟成している
  • ノンチルフィルタードを採用している

どれも珍しい製法ですが、中でも珍しいのはチョコレートモルトを使っている点です。

チョコレートモルトとは、濃い茶色になるまでローストしているモルトのことでカカオやビターチョコレートのような風味や香りがすることからチョコレートモルトと呼ばれています。

香りは、エスプレッソやココア、ビターチョコレートのような少しビターな甘さ、その奥にオレンジピールやジンジャーのような香りも感じられます。

口に含むと濃厚な甘さとなめらかな口当たり、さらにモカの風味とスパイシーさが絶妙なバランスを作り出しています。

フィニッシュは、爽やかなミントやレモンなどを感じられるのも特徴です。

ノンエイジですが、濃厚な甘さとほろ苦さを両方楽しめる個性の強いボトルに仕上がっています。おすすめの飲み方はハイボールです。もちろんストレートやロックでも美味しく飲めますが、ハイボールにすると柑橘系の甘さと炭酸でさらに飲みやすくなります。炭酸で割っても濃厚な甘さは残るため、アルコール度数を抑えて楽しみたい方におすすめです。

少し値段が高くなりますが、味はもちろんラベルも高級感のあるデザインのため、プレゼントにも喜ばれるでしょう。

エックス バイ グレンモーレンジィ

エックスバイ グレンモーレンジィは、ハイボールやカクテルとしても気軽に楽しめるようにミックスすることを前提に作られたボトルで、2021年7月ごろから販売されています。バーボン樽で熟成した後に一部をニューチャーオーク樽でさらに熟成して作られています。

香りは洋ナシやバニラ、オレンジなどの柑橘系の香りを感じられます。口に含むとオレンジやクリームブリュレなどのフルーティーな風味が楽しめます。フィニッシュでは甘くて上品な味わいが長く続きます。

グレンモーレンジィの柑橘系の風味や濃厚な甘さは残しつつ、様々な飲み方に対応できるような仕上がりになっています。

ちなみに名前にも入っており、コンセプトにもなっている“X”は以下の3つのXを意味しています。

  • MixのX
  • X Factor(未知数)のX
  • 組み合わせのX

メーカー希望価格で¥5,115 (税込)​と手頃な価格で、ハイボールやカクテルとして飲めば何度も楽しむことが可能です。自宅に一本置いておくのもおすすめです。ライムジュースやパイナップルジュースと混ぜるサングリアやトニックウォーターと混ぜて飲むのもおすすめですよ。

グレンモーレンジィ19年 ファイネストリザーブ

グレンモーレンジィ19年 ファイネストリザーブは、免税店向けに発売されたボトルです。

バーボン樽で熟成した原酒とバーボン樽熟成の後にスパニッシュオークのシェリー樽で3年追加で熟成させた原酒を使って作られています。

香りは焼きりんごやハーブの香り、口に含むと洋ナシやパッションフルーツなどのフルーティーな風味を楽しめます。

アルコール度数が43度と他のものに比べて落ち着いているので、飲みやすいのが特徴です。そもそも日本で販売されていないため、あまり見かけることがありませんが、バーで見つけたらぜひ試してみてください。

グレンモーレンジィ25年

グレンモーレンジィ25年は、25年以上熟成させた原酒を使って作られている希少なボトルです。

香りはいちごやベリー系の甘い香り、口に含むと焼きりんごや白桃などの濃厚な甘みやとろみを感じられます。余韻は、オーク由来のカラメルやバニラの風味が長く続きます。

2012年IWSCディスティラー・オブ・ザ・イヤーも受賞している世界的にも評価が高いボトルです。

おすすめの飲み方は、ストレートです。レストランやバーなどでデザートの代わりにいかがでしょうか。

プライベートエディションシリーズ第1弾 グレンモーレンジィ ソナルタ PX

グレンモーレンジィ ソナルタ PXは、グレンモーレンジィのプライベートエディションシリーズの第一弾で発売されたボトルです。

プライベートエディションシリーズとは、通常の樽で熟成した原酒を他の樽でさらに追熟させて作っているウイスキーのシリーズです。

グレンモーレンジィは様々な樽を使ってウイスキーを作ることを得意としており、かなりの頻度で新しいボトルがリリースされています。

熟成樽によって個性が異なるため、グレンモーレンジィ愛好家からも毎回注目されています。

プライベートエディションシリーズの第一弾として発売されたグレンモーレンジィ ソナルタ PXは、ファースト・フィルのバーボン樽で熟成した原酒を、さらにペドロヒメネス・シェリー樽で熟成して作られています。

バニラの風味が強く、飲みやすいボトルです。

プライベートエディションシリーズ第2弾 グレンモーレンジィ フィナルタ

グレンモーレンジィ フィナルタは、プライベートエディションシリーズ第2弾として発売されたボトルです。1903年にザ・サヴォイ・ホテル向けに作っていたレシピを再現しています。

スタンダード品と比べると、ピート香が少し強めなのが特徴です。

プライベートエディションシリーズ第3弾 グレンモーレンジィ アルテイン

グレンモーレンジィ アルテインは、プライベートエディションシリーズ第3弾として発売されたボトルです。

通常の樽で熟成した後に、スーパータスカン(サッシカイア)のワイン樽でさらに熟成しています。

スーパータスカンとは、トスカーナ州で作られている上質なワインです。その中でもグレンモーレンジィ アルテインの熟成樽は、豊かな渋みや甘みが特徴のサッシカイアというワインの樽を使っています。

クリーミーなチョコミントアイスのような味わいを楽しめます。

プライベートエディションシリーズ第4弾 グレンモーレンジィ エランタ

グレンモーレンジィ エランタは、プライベートエディションシリーズ第4弾として発売されたボトルで、アメリカンホワイトオークの新樽で熟成した原酒を使って作られています。

バターやキャラメルなどの香りとスパイシーな風味を感じられます。

プライベートエディションシリーズ第5弾 グレンモーレンジィ コンパンタ

グレンモーレンジィ コンパンタは、プライベートエディションシリーズ第5弾として発売されたボトルです。

通常の樽で熟成した後に、ブルゴーニュのクロ・ドゥ・タール樽とコート・デュ・ローヌという酒精強化ワインの樽で追熟して作られています。

コート・デュ・ローヌとは、フランス南部の地域で生産されるスパイスのような香りのワインです。。

ワインの樽を使っているのが一目で感じられるような赤みがかった色をしており、ベリーの香りが楽しめます。

プライベートエディションシリーズ第6弾 グレンモーレンジィ トゥサイル

グレンモーレンジィ トゥサイルは、プライベートエディションシリーズ第6弾として発売されたボトルです。

原料にマリス・オッター大麦を使っているのが特徴です。マリス・オッター大麦とは、高品質で希少なクラフトビールの原料です。

スタンダード品に比べて麦芽の風味が強く感じられます。

プライベートエディションシリーズ第7弾 グレンモーレンジィ ミルション

グレンモーレンジィ ミルションは、プライベートエディションシリーズ第7弾として発売されたボトルです。

通常の樽で熟成した後にポルトガル産の赤ワイン樽でさらに熟成させた原酒を使っています。

コンセプトは、ヨーロッパの可愛いお菓子屋さんに並ぶスイーツで、化粧箱もストライプのポップなデザインになっています。

プライベートエディションシリーズ第8弾 バカルタ

グレンモーレンジィ バカルタは、プライベートエディションシリーズ第8弾として発売されたボトルです。通常の樽で熟成した後にマディラ島のマディラワイン樽でさらに熟成させた原酒を使っています。

ちなみにマディラとは、ポルトガルとモロッコの間にあるマディラ諸島で作られている酒精強化ワインです。

オレンジやシトラスのようなフルーティーな甘さを楽しめるボトルです。

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プライベートエディションシリーズ第9弾 グレンモーレンジィ スピオス

グレンモーレンジィ スピオスは、プライベートエディションシリーズ第9弾として発売されたボトルです。通常の樽で熟成した後にライウイスキーの熟成に使った樽でさらに追熟させた原酒を使っています。

スピオスはゲール語でスパイスという意味です。そのため、スタンダード品に比べて酸味やスパイシーさが強いボトルです。

プライベートエディションシリーズ第10弾 グレンモーレンジィ アルタ

グレンモーレンジィ アルタは、プライベートエディションシリーズ第10弾として発売されたボトルです。

グレンモーレンジィが所有している畑で見つかった新種の野生酵母を活用して作られているという珍しいウイスキーです。

香りは、スミレのようなフローラルな香りと非常に強い麦芽感、オレンジのような柑橘系の香りも感じられます。味わいは柑橘系の甘さやバターのようなオイリーな口当たりです。

グレンモーレンジィ トーキョー

最高蒸留・製造責任者であるビル・ラムズデン氏が長年構想を温めていた東京をテーマにしたウイスキーとして発売されたボトルです。

グレンモーレンジィ トーキョーは希少な日本のミズナラオーク樽で熟成させており、刺激的で大胆な風味と柔らかな甘みが特徴です。

少し加水してじっくりと味わえば、ペッパー、ビターチェリー、ココナッツ、オレンジゼスト、そしてオークを想像させる甘い香りも現れてきます。

グレンモーレンジィの歴史

次は、グレンモーレンジィの歴史について解説します。

グレンモーレンジィ蒸留所は、ウィリアム・マセソンによって古いビール工場だったところを直して1843年に設立され、1849年から稼働したのが始まりです。

グレンモーレンジィの特徴でもある背の高いポットスチルを導入したのは1887年です。当初、資本金が少なかったこともあり、ウイスキー用のポットスチルを購入できなかったことから、ジンの蒸留に使われていた中古のポットスチルを購入しました。また、同じタイミングでスコッチでは初の蒸気加熱による蒸溜設備も導入しています。

妥協して購入した中古のポットスチルですが、このポットスチルのおかげで上品な甘さを感じられるウイスキーを作れるようになり、一気に人気の高いウイスキーとなりました。

1918年にはマクドナルド・アンド・ミューアとDurham & Co.によって買収されます。

そしてその後1930年〜1944年の間に2度の営業停止をすることになります。

1度目は1931年〜1936年のアメリカの禁酒法や世界恐慌による影響です。その後、再開を果たしましたが、1941年〜1944年になると第二次世界大戦の影響により2度目の営業停止に追いやられます。

しかし、2度の営業停止を乗り越えて再開し、1970年代になるとシングルモルトに力を入れたことで一気に軌道に乗ります。

1980年代はモルト原酒余りによっていくつもの蒸留所が閉鎖していきました。そうした中、70年代からシングルモルトを製造していたグレンモーレンジィは、1990年後半に長年作っていたシングルモルトを発売します。それが大ブレイクしたのです。

1997年にはアードベッグ蒸留所を買収し、2004年にはモエヘネシー社の傘下になったため、資金調達に成功しポットスチルを12基まで拡大することに成功します。

グレンモーレンジィはこれまでに以下のような賞を受賞しています。

  • インターナショナル・ウイスキー・コンペティションのマスターディスティラー・オブ・ザ・イヤー
    • 受賞した年:2016年・2017年・2019年・2020年
  • インターナショナル・スピリッツ・チャレンジのマスターディスティラー・オブ・ザ・イヤー
    • 受賞した年:2015年・2018年
  • ウイスキー・マガジン・グローバル・アイコンズ
  • マスター・ディスティラー / ブレンダー・オブ・ザ・イヤー (2016年)
  • ホール・オブ・フェーム(2020年)

スコッチウイスキーの中でも世界的な評価が高く、今でも多くのファンを魅了しています。

グレンモーレンジィの製法の特徴

次は、グレンモーレンジィの製法の特徴を紹介していきます。

グレンモーレンジィは、仕込み水、スコットランドで一番と言われるほど背の高いポットスチル、様々な種類の熟成樽が特徴です。

仕込み水

ウイスキー作りの中でも重要なポイントの1つに仕込み水がありますが、グレンモーレンジィの仕込み水は近くにある「ケルピーの泉」のミネラル分が豊富で良質な水を使っています。

スコッチで使われる仕込み水は、軟水と指定されるのが一般的ですが、グレンモーレンジィの仕込み水は「中硬水」です。日本では中硬水を見かけることがありますが、これは国によって基準が異なるからで、スコットランドではあまり見かけません。

仕込み水のこだわりもグレンモーレンジィの味わいのポイントになっているかもしれませんね。

ポットスチル

グレンモーレンジィは首が長いポットスチルを使用しています。その大きさはなんと全長8メートル、細長い首の部分は5.14メートルあります。これは大人のキリンと同じ高さです。建物でいうと、2階部分くらいの高さだそうです。

この大きなポットスチルで蒸留すると、重さのあるアルコール蒸気はポットスチルの上部にたどり着けないため、甘くてフローラルな風味が際立つウイスキーが作り出されます。

熟成樽

グレンモーレンジィは「樽のパイオニア」とも呼ばれており、熟成樽へのこだわりをとても大切にしています。

グレンモーレンジィでは「デザイナーカスク」というグレンモーレンジィだけの特別な樽を使用して熟成させています。

「デザイナーカスク」は、通気性に優れているホワイトオークの木の中から厳選した木を約2年かけて乾燥させて、ジャックダニエルの熟成をするバーボン樽として使ってもらいます。そしてその中で厳選された樽がデザイナーカスクとなります。さらに通常3回以上使うとされているのに対して、グレンモーレンジィでは2回しか使わないというこだわりもあります。これは樽のバニラのような風味をしっかり活かすためです。

このようないくつものこだわりを積み重ねて甘くて芳醇な味わいを作り出しているのです。

また、グレンモーレンジィはオーク樽やバーボン樽で熟成した後に、他のシェリー樽やポートワイン樽などで追熟する作り方も多く取り入れているのも特徴です。

まとめ

グレンモーレンジィについてまとめました!スコッチを代表するシングルモルトの一つですね。(それにしてもスコッチは「グレン」ばかり・・・)

比較的見つけるのも簡単なウイスキーです。ぜひ皆さんもグレンモーレンジィを楽しんでみてください!

他の代表的な「グレン」のつくウイスキーです(笑)

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