厚岸は、北海道の厚岸町でつくられるウイスキーです。歴史の浅い蒸溜所ではありますが、非常に人気の高いウイスキーの一つです。
この記事では、厚岸のことを深く知りたい人や厚岸を今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!
- 厚岸の歴史
- 厚岸の製法
- 味わいとラインナップ
- 厚岸ブレンデッドウイスキー小雪(しょうせつ)
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー白露(はくろ)
- 厚岸ブレンデッドウイスキー小満(しょうまん)
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー啓蟄(けいちつ)
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー大雪(たいせつ)
- 厚岸ブレンデッドウイスキー大暑(たいしょ)
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー清明(せいめい)
- 厚岸ブレンデッドウイスキー大寒(だいかん)
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬(りっとう)
- 厚岸ブレンデッドジャパニーズウイスキー処暑(しょしょ)
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種(ぼうしゅ)
- 厚岸ブレンデッドウイスキー雨水(うすい)
- 厚岸シングルモルトウイスキー寒露(かんろ)
- 厚岸ウイスキー サロルンカムイ
- 厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 4
- 厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 3
- 厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 2
- 厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 1
- まとめ
厚岸の歴史
原材料から樽まで「オール厚岸」にこだわる厚岸蒸留所。
今では数々の賞を受賞している人気蒸留所は、どのように誕生したのでしょうか。
日本でもアイラモルトのようなウイスキーを造りたい
厚岸蒸留所のオーナーは食品原材料や酒類・ウイスキーなどの輸入を手掛けている堅展実業株式会社。
この堅展実業株式会社の社長である樋田恵一氏はアイラモルトウイスキーの愛好家であり、日本でもアイラのようなウイスキーを造りたいという想いで動き始めました。
そこで、ウイスキー造りにふさわしい土地を探しはじめ、北海道厚岸町に蒸留所を設立したのです。
海に面し、海霧が発生することもある湿潤な空気、夏でも25℃を超える日は珍しく、冬は-20℃を記録することもあるという冷涼な環境がまさにアイラ島にそっくりで、ウイスキー造りのために用意されたような環境でした。
2016年に操業スタート
堅展実業株式会社の厚岸蒸留所設立計画は2010年にスタートし、2014年に厚岸町の土地を購入しました。
ラムサール条約に登録されている別寒辺牛湿原に隣接する軟弱な土地だったことから、土を掘ったところに発砲スチロールを敷き詰め、地盤を調整する「コロンブス工法」により建設していることが特徴です。
そして、2016年にスコットランドのフォーサイス社よりスタッフが来日して製造設備を設置し、蒸留がスタートしました。
ちなみにフォーサイス社とは、スコットランドで有名なウイスキー設備製造メーカーのことです。世界ナンバーワンのウイスキー設備メーカーと言えます。
翌年の2017年には第1熟成庫が容量いっぱいになったため、第2熟成庫が建設されています。
待望のリリース
2018年に厚岸蒸留所初のアイテム「厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 1」がリリースされました。
この後、精力的にさまざまなアイテムをリリースし、多数のボトルが世界の名だたる賞を受賞しています。
厚岸の製法
アイラモルトのようなウイスキーを日本でも造りたいという想いで誕生した厚岸。
製法にも、並々ならぬこだわりがあります。
スコットランドの伝統的な製法へのこだわり
厚岸蒸留所では、スコットランドの伝統的な製法にこだわってウイスキー造りをしていることが特徴です。
銅製のポットスチルはスコットランドのフォーサイス社のスタッフに来日してもらい、蒸留所内で製造しています。
北海道・厚岸のテロワール
スコットランドの技法にこだわる厚岸では、現在はスコットランド産の大麦を利用しています。ただ、北海道や厚岸の“テロワール(その土地の環境・特性)”を活かす製品作りを心かけており、ピート、樽の材料のミズナラは北海道産を利用しています。
将来的には、厚岸産の大麦を使用した「オール厚岸」のアイテムを造ることが厚岸の目標です。そのため、北海道内で大麦の生産をしたり、着々と準備を進めています。
二十四節気シリーズ
厚岸蒸留所では約3カ月おきに季節を表す言葉を商品名として販売しています。「二十四節気シリーズ」といい、後述する「寒露」を第1弾としてスタートしたシリーズで、毎回「二十四節気」のいずれかをテーマとして造られています。
「二十四節気」とは、立春、春分、夏至など、季節を表す言葉として今も用いられている言葉であり、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。
北海道の自然とともに生きる厚岸のウイスキーを表していますが、必ずしも発売のタイミングと実際の暦が一致してはいないようです。
シングルモルトやブレンデッドといった種類は限定されていません。6~7年で二十四節気のすべてが揃うよう設計されており、毎回人気のシリーズとなっています。
味わいとラインナップ
厚岸は北海道の厚岸町で造られているジャパニーズウイスキー。
原材料から熟成の樽まで、すべて厚岸産にこだわっていて、とても人気となっています。なかなか手に入りづらい銘柄の1つです。
- 厚岸ブレンデッドウイスキー小雪
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー白露
- 厚岸ブレンデッドウイスキー小満
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー啓蟄
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー大雪
- 厚岸ブレンデッドウイスキー大暑
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー清明
- 厚岸ブレンデッドウイスキー大寒
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬
- 厚岸ブレンデッドジャパニーズウイスキー処暑
- 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種
- 厚岸ブレンデッドウイスキー雨水
- 厚岸シングルモルトウイスキー寒露
- 厚岸ウイスキー サロルンカムイ
- 厚岸 NEW BORNFOUNDATIONS 4
- 厚岸 NEW BORNFOUNDATIONS 3
- 厚岸 NEW BORNFOUNDATIONS 2
- 厚岸 NEW BORNFOUNDATIONS 1
厚岸ブレンデッドウイスキー小雪(しょうせつ)
モルトとグレーンのブレンデッドウイスキーである「厚岸ブレンデッドウイスキー小雪」。
3か月ごとにリリースしている二十四節気シリーズの第13弾です。
香りは卵焼きやハチミツ、レーズンなど。
オレンジや塩レモンのような味わいです。
厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー白露(はくろ)
シングルモルトウイスキーの「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー白露」。
二十四節気シリーズの第12弾です。
香りはカスタードプリンやマーマレード、たき火など。
みかんやオレンジ、ホワイトペッパーのようなニュアンスを感じる香りです。
厚岸ブレンデッドウイスキー小満(しょうまん)
モルトとグレーンのブレンデッドウイスキーの「厚岸ブレンデッドウイスキー小満」。
二十四節気シリーズの第11弾です。
香りはトロピカルフルーツやソーセージ、ホットケーキ、ハチミツなど。
レモンやハチミツ、ホワイトペッパーやメープルのような味わいです。
厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー啓蟄(けいちつ)
シングルモルトウイスキーの「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー啓蟄」。
二十四節気シリーズの第10弾です。
香りははっさくやみかん、レモングラスなど。
オレンジやマヌカハニー、カラメルやホワイトペッパーのような味わいです。
厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー大雪(たいせつ)
シングルモルトウイスキーの「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー大雪」。
二十四節気シリーズの第9弾です。
香りはみかんやダージリンティー、ハチミツ、黒糖など。
オレンジやハーブ、バターブレッド、ホワイトペッパーのニュアンスを感じる味わいです。
厚岸ブレンデッドウイスキー大暑(たいしょ)
モルトとグレーンのブレンデッドウイスキーである「厚岸ブレンデッドウイスキー大暑」。
二十四節気シリーズの第8弾となるアイテムです。
黒糖やピンクグレープフルーツ、ハチミツの香り。
オレンジやレモングラス、ホワイトペッパーやチョコレートのような味わいです。
厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー清明(せいめい)
シングルモルトウイスキーの「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー清明」。
二十四節気シリーズの第7弾です。
香りはバニラやマヌカハニー、醤油など。
ホワイトペッパーや柑橘、チョコレートのような味わいです。
厚岸ブレンデッドウイスキー大寒(だいかん)
モルトとグレーンのブレンデッドウイスキーの「厚岸ブレンデッドウイスキー大寒」。
二十四節気シリーズの第6弾です。
輸入したニューポットグレーンを3年以上熟成させ、厚岸モルトとブレンドしています。
香りは黒糖やストロベリー、レモンなど。
シトラスやホワイトペッパー、ビターチョコレートのような味わいです。
厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬(りっとう)
シングルモルトの「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬」。
二十四節気シリーズの第5弾となるアイテムです。
香りはチョコレートや黒糖、醤油など。
柑橘やチョコレート、ホワイトペッパーのような味わいです。
厚岸ブレンデッドジャパニーズウイスキー処暑(しょしょ)
モルト原酒とグレーン原酒をブレンドした「厚岸ブレンデッドジャパニーズウイスキー処暑」。
二十四節気シリーズの第4弾です。
マヌカハニーやマーマレード、焚火のような香り。
レモンやライム、ホワイトペッパーやシトラスの味わいです。
厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種(ぼうしゅ)
シングルモルトの「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種」。
二十四節気シリーズの第3弾となるアイテムです。
香りはミルクチョコレートやドライフルーツ、ナッツなど。
柑橘や潮、カカオのような味わいです。
厚岸ブレンデッドウイスキー雨水(うすい)
モルトとグレーンのブレンデッドウイスキーである「厚岸ブレンデッドウイスキー雨水」。
二十四節気シリーズの第2弾です。
未熟性のグレーンウイスキーを輸入し、厚岸蒸留所で3年以上熟成させ、厚岸モルトとブレンドしています。
カカオやカスタードプリン、レーズンのような香り。
レモンやライム、ホワイトペッパーやミルクチョコレートのような味わいです。
厚岸シングルモルトウイスキー寒露(かんろ)
シングルモルトウイスキーの「厚岸シングルモルトウイスキー寒露」。
二十四節気シリーズの記念すべき第1弾となるアイテムです。
ドライフルーツのような甘さを感じる香り。
いちごやオレンジ、ホワイトペッパーやチョコレートのような味わいです。
ストレートはもちろん、さまざまな飲み方で楽しめます。
厚岸ウイスキー サロルンカムイ
厚岸蒸留所で初めてのシングルモルトウイスキーである「厚岸ウイスキー サロルンカムイ」。
蒸留所の操業がスタートした2016年の原酒のみを使用。
バーボン樽やシェリー樽、赤ワイン樽やミズナラ樽で熟成させています。
香りは黒糖やマーマレード、醤油など。
オレンジやシュガーシロップ、ホワイトペッパーやダークチョコレートのニュアンスを感じる味わいです。
厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 4
シェリー樽などで13~30か月熟成させたモルトとグレーンのブレンデッドウイスキー「厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 4」。
そのうち60%を占めるモルトウイスキーは厚岸蒸留所で造られたものだけを使用しています。
グレーン原酒は、スコットランドのニューメイクを厚岸蒸留所で樽詰めし、熟成させたものです。
香りはみかんやバナナ、メープルシロップなど。
ホワイトペッパーやダークチョコレートのような味わいです。
厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 3
貴重なミズナラ樽で8~23ヶ月熟成させたノンピー テッドモルト原酒をバッティングした「厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 3」。
黒糖やメロン、バニラのような香りです。
味わいは、ビターチョコレートやホワイトペッパー、みかんのようなニュアンスを感じます。
厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 2
バーボン樽で8~17ヶ月熟成させたピーテッドモルト原酒をバッティングした「厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 2」。
ジム・マレー氏の 「ウイスキーバイブル2020」で、 100点満点中94点という高評価を得ているアイテムです。
シトラスやビターチョコレート、バニラのような香り。
ハチミツやブラックペッパー、ソルティ感のあるチョコレートのような味わいが特徴です。
厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 1
厚岸蒸留所の初めてのアイテムとなる「厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 1」。
ノンピートモルト原酒をバーボン樽で5~14ヶ月熟成したものをブレンドしています。
香りはレモンやナッツ、ハチミツ。
バニラやコーヒーなどの味わいです。
数量限定でリリースされたため、現在では非常に希少なアイテムとなっています。
まとめ
今回は厚岸についてまとめました!
ボトルで見かけることはめったにないので、定価で売っているところを見たら間違いなく買うべきボトルの一つだと思います。ぜひ厚岸を探してみてください!