スコッチウイスキー、グレンキンチーのご紹介【ローランドのウイスキー】

シングルモルトを知ろう!

グレンキンチー(GLENKINCHIE)はスコットランドのローランド地方で造られているシングルモルトウイスキー。

この記事では、グレンキンチーのことを深く知りたい人やグレンキンチーを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!

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グレンキンチーはこんな時に買う・注文すべき

グレンキンチーのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。

そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか、注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます。

グレンキンチーの歴史

スコットランドのローランド地方のウイスキーを代表する「グレンキンチー」。

そこには、ブレンデッドウイスキーの原酒として発展してきた歴史があります。

農家の兄弟が建設

グレンキンチー蒸留所は、スコットランドの首都エジンバラから東に20kmほどの場所にあります。

1837年に農業を営むジョン・レイトとジョージ・レイトのレイト兄弟が建設しました。

創業者であるレイト兄弟は酪農を行っていました。そこでアンガス牛を育てていましたが、ウイスキーを製造する際に発生する麦芽の絞りカスなどを食べて育った牛肉は高い評価を得ていました。皮肉なことに、家畜のアンガス牛の方が高く評価され、ウイスキーはほとんど知られていませんでした。そんな背景もあり、蒸溜所を手放してより酪農に集中してしまいます。

アンガス牛

1840年には、リーチマン&グレイのジェームズ・グレイが事業を引き継ぎます。1852年にはジョージレイトが再度経営権を取り戻しますが、たった1年後の1853年には蒸留所を地域の他の農家であるクリスティという人物に売却してしまいます。クリスティはその敷地を製材所として利用していたため、ウイスキー蒸溜所としての営業は一時的に停止します。

スコッチ人気により発展

スコッチの人気が高まってきた1880年頃、エディンバラの上流業者や、ワイン業者、ビジネスマンのグループによってなる「グレンキンチー・ディスティラリー・カンパニー」によって蒸留所が買収され、蒸留が再開されます。

1890年には、大規模な改修もされ、この改修の時に建てられた赤レンガの建物は今でも残っています。

1914年には、グレンキンチーは他の4つのローランド地区の蒸溜所とともにスコティッシュ・モルト・ディスティラーズ・グループを形成しました。

しかし、グレンキンチーはディンプルなどのブレンデッドウイスキーの原酒として使われており、シングルモルトとしては流通していない状態でした。

ちなみにグレンキンチーは、第二次世界大戦時に操業停止とならなかった蒸留所としても知られています。

出典:THE GLENKINCHIE STORY

その後、UD社(現ディアジオ社)が蒸留所のオーナーとなり、1988年にクラシックモルトシリーズのローランド代表としてリリースしたことをきっかけに、シングルモルトとして人気となりました。

ウイスキー博物館が魅力的

グレンキンチー蒸留所には現在、ウイスキー博物館が併設されています。この博物館は、1968年までフロアモルティングに利用していた施設を改修したものです。

このウイスキー博物館には蒸留所を1/6のサイズに縮小した模型やゲスト体験型のビジターセンターなど、みどころが盛りだくさんで、年間4万人以上が訪れると言われています。

グレンキンチーの製法

ローランドらしい風味を楽しめるグレンキンチーですが、どのように造られているのでしょうか。

硬水を使用している

グレンキンチーの最大の特徴は仕込み水に硬水を使用していることです。

ウイスキーの仕込み水には軟水が使われることが一般的ですが、グレンキンチー蒸留所では地元の湧き水の硬水を使っています。

水はアルコール発酵の過程に影響を与えるとされており、硬水を使うことによってグレンキンチーらしい軽やかで上品な風味を引き出していると考えられるでしょう。

発酵槽は6基

Whisky.comより

発酵にはオレゴン松とカナダモミから作られた6つの木製洗浄槽が使用されています。これは1890年の改修の際に導入したもので、今でも現役で使われています。

ランタンヘッド型のポットスチル

ランタンヘッド型のポットスチルは初溜、再溜合わせて2基しかありません。

初溜用のものは21,000リットルの容量、再溜用には17,200リットルの容量があり、スコットランドでも最大級です。(初溜用のものは実際にスコットランド最大)年間170万リットルの生産量を誇っています。

味わいとラインナップ

グレンキンチーはローランド地方を代表するウイスキーのブランドで、完成度の高いアイテムが揃っています。

  • グレンキンチー 12年
  • グレンキンチー 16年
  • グレンキンチー ディスティラーズ エディション(ダブルマチュアード)
  • グレンキンチー 10年
  • グレンキンチー1990 20年 ディアジオスペシャルリリース
  • グレンキンチー 24年 ディアジオスペシャルリリース

グレンキンチー 12年

グレンキンチーのスタンダードボトルである「グレンキンチー 12年」。

現在、日本で流通しているオフィシャルラインナップはこのアイテムのみとなっています。

シェリー樽を中心にヴァッティングを行っていることが特徴です。

香りはバニラやハーブ、トーストやホワイトチョコレート。

アーモンドやトースト、ブドウやローズマリーのような味わいです。

グレンキンチー 16年

蒸溜所限定でリリースされた「グレンキンチー 16年」。

アメリカンバーボン樽とチャーリングを施したオーク樽で熟成しています。

アップルパイや生クリーム、ボタニカルのニュアンスの香りが特徴。

味わいは、バニラアイスや胡椒などを感じます。

グレンキンチー ディスティラーズ エディション(ダブルマチュアード)

ディアジオ社がリリースしているディスティラリーエディションのひとつである「グレンキンチー ディスティラーズ エディション(ダブルマチュアード)」。

「ディスティラリーエディション」とは、7つの蒸留所の原酒をさまざまな樽で後熟させた、個性的なアイテムをリリースするシリーズのことを指します。

この「グレンキンチー ディスティラーズ エディション(ダブルマチュアード)」は、アモンティリャード・シェリー樽で後熟させていることが特徴です。

香りはバニラやレーズン、レモンやアップルパイなど。

レーズンやビスケット、カラメルソースやシナモンのような味わいです。

グレンキンチー 10年

グレンキンチーの過去のスタンダードボトルである「グレンキンチー 10年」。

2007年頃まで流通していました。

香りは青りんごやハチミツ、アプリコットやジンジャーなど。

味わいはドライフルーツやハチミツ、スパイスのニュアンスもあります。

現在は終売となっているので、バーなどで見かけたらぜひ試してみてください。

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グレンキンチー1990 20年 ディアジオスペシャルリリース

1990年からアメリカン・オークのリフィル樽で熟成させた「グレンキンチー1990 20年 ディアジオスペシャルリリース」。

2010年にボトリングされ、世界で6,000本限定でリリースされました。

加水無しで、カスクストレングスでボトリングされている珍しいアイテムです。

香りは青りんごやシュークリーム、メロンやミントなど。

洋梨やチーズケーキ、レモンやジンジャーの味わいです。

複雑な風味で、長い余韻を楽しめます。

グレンキンチー 24年 ディアジオスペシャルリリース

1991年から24年間、リフィルのヨーロピアンオーク樽で熟成させた「グレンキンチー 24年 ディアジオスペシャルリリース」。

カスクストレングスでボトリングしています。

世界で5,928本限定でリリースされ、すべてのボトルにシリアルナンバーが入っている希少なアイテムです。

洋梨やバラ、ライムやメイプルシロップのような香り。

味わいは麦芽クッキーやバニラ、レモンや紅茶のようなニュアンスです。

アルコールの刺激も少なく、グレンキンチーらしさを楽しめるアイテムだと言えるでしょう。

まとめ

ローランドを代表するウイスキーの一つであるグレンキンチーについてまとめました。ローランド自体の歴史や、他の銘柄も気になっているかと思いますので、ぜひ以下の記事も一緒に読んでみてくださいね!

それにしてもスコッチウイスキーは「グレン」がつくものが非常に多いですね!「グレン」はゲール語で「谷」という意味です。谷がある=川があって良質な水源があり、ウイスキーが作りやすい土地ということのようです。このような歴史を知るのも楽しいですよね。

当ブログにもたくさん「グレン◯◯」がありますが、代表的な記事を以下に置いておきます!

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