アベラワー(Aberlour)は、スコットランドのスペイサイドで作られるシングルモルトウイスキーです。
生産量の50%はシングルモルト、残りの50%はブレデッドウイスキーの原酒として提供されており、シーバスリーガルにも使われていることで有名です。
それでは、アベラワーを詳しく紹介していきます。アベラワーのことを深く知りたい人や・アベラワーを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!
ここがPOINT!
- アベラワーはスコットランドのスペイサイドで作られるシングルモルトウイスキーである
- アベラワー蒸溜所は1826年に建設され、ベンリネス山の湧き水が水源のラワー川の近くに位置している
- 「アベラワー」はゲール語で「せせらぐ小川の川口」を意味する。
- アベラワーは1945年にキャンベル・ディスティラリー社の傘下に入り、1974年にはペルノ・リカール社が買収している。
- ダブルカスクマチュレーション製法が特徴。2つの樽で熟成させた原酒を使うことでフルーティーさとスパイシーさのバランスが取れた味わいを作っている
アベラワーはこんな時に買う・注文すべき
アベラワーのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。
そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか・注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます!
味わいとラインナップ
アベラワーは、フルーティーでスパイシーな味わいが特徴のボトルです。
- アベラワー12年 ダブル・カスク マチュアード
- アベラワー14年 ダブル・カスク マチュアード
- アベラワー16年 ダブル・カスク マチュアード
- アベラワー18年 ダブル・カスク マチュアード
- アベラワー10年
- アベラワー アブーナ
- アベラワー カスク アヌー
アベラワーのラインナップとラインナップごとに細かくその特徴を見ていきます。
アベラワー12年 ダブル・カスク マチュアード
アベラワー12年 ダブル・カスク マチュアードは、現在のアベラワーのスタンダード品です。
シェリー樽とバーボン樽で12年以上熟成させた原酒を使って作られています。
なお、シェリー樽は、マスターディスティラーが厳選した南スペインのものを使用しています。
香りは、リンゴなどのフルーティーでエレガントな香り、口に含むとチョコレートやシナモン、ジンジャー、シェリー樽由来の風味も楽しめます。フィニッシュは、甘さの奥にほんのりスパイシーさも感じられます。
おすすめの飲み方はストレート。メーカーの参考価格は6,655円でバランスの取れた味わいから考えてもコスパの良いウイスキーです。自分用やギフトにもおすすめです。
アベラワー14年 ダブル・カスク マチュアード
アベラワー14年 ダブル・カスク マチュアードは、14年以上熟成させた原酒を使って作られているウイスキーです。
フローラル、スパイス、レーズンなどを感じさせる香りで全体的にリッチな仕上がりです。口に含むとスパイスのようなキレやまろやかなバニラの風味を楽しめます。フィニッシュは、フルーティーな甘さとほんのりスパイシーさが長く残ります。
おすすめの飲み方は、ストレートです。日本では公式での販売がない銘柄でインターネットでは9,000円前後で販売されています。
アベラワー16年 ダブル・カスク マチュアード
アベラワー16年 ダブル・カスク マチュアードは、シェリー樽とバーボン樽で16年以上熟成させた原酒を使って作られているウイスキーです。
スパイシーでリッチ且つフローラルな甘くて上品な香りも感じられます。口に含むとスパイシーさとフルーティーさ、ほんのりオークの風味を感じさせます。フィニッシュも、スパイシー且つフルーティーで優しい暖かさを長く感じられます。
食事と一緒に楽しみたい方はハイボールがおすすめです。スパイシーでフルーティー、上品な味わいのためハイボールにすると爽快感が増します。公式でも販売されており1万円前後で購入可能です。
アベラワー18年 ダブル・カスク マチュアード
アベラワー18年 ダブル・カスク マチュアードは、シェリー樽とバーボン樽で18年以上熟成させた原酒を使って作られているウイスキーです。
トフィー、桃やオレンジのフルーティーな香りなど少し複雑でリッチな香りが特徴的です。口に含むとアプリコットやハチミツのような風味を楽しめます。フィニッシュはオークの香りがほんのり長く続きます。
おすすめの飲み方はストレートです。エレガントで複雑なバランスの取れた味わいを堪能できます。こちらも公式で購入できるラインナップのため、気になる方は自宅用にもおすすめです。
アベラワー10年
アベラワー10年は、シェリー樽とバーボン樽で10年以上熟成した原酒を使って作られているウイスキーです。
香りはシェリー樽由来のレーズンやトフィーの香りなど甘くて豊かな香りです。口に含むとスパイシーさとフルーティーさを感じられます。フィニッシュは、キャラメルやハチミツのような甘さとスパイシーさが続きます。
アベラワー10年はストレートで味合うのがおすすめです。
アベラワー アブーナ
アベラワー アブーナは、アベラワーを創業した19世紀ごろと同じ製法で作られたウイスキーです。厳選したスパニッシュオークのオロロソ・シェリー樽を使って熟成された原酒からできています。また、カスクストレングスとノンチルフィルタードを採用しているのも特徴です。
ちなみにアブーナとは、ゲール語で起源という意味です。
香りは、スパイシーな中に、オロロソ・シェリー樽由来のリッチさを感じさせます。口に含むとオレンジ、ブラックチェリー、ドライフルーツなどのフルーティーな味わいやビターチョコレートの風味を楽しめます。フィニッシュは、エキゾチックなスパイスやダークチョコレートの風味が強く残ります。
さっぱり飲みたい方やウイスキー初心者の方にはハイボールにして飲むのがおすすめです。
アベラワー カスク・アヌー
アベラワー カスク・アヌーは、ヨーロピアンオークのシェリー樽、アメリカンオークのシェリー樽、バーボン樽の3つの原酒を使って作られているウイスキーです。カスク・アヌーは、ゲール語でレアカスクという意味です。
香りはオレンジ、レーズンなどのフルーティーな香り、口に含むとりんごなどのフルーティーな風味のほか、スパイシーな風味も感じられバランスの良い味わいを楽しめます。フィニッシュはフルーティーさとほんのりスパイシーさも感じられます。
おすすめの飲み方はストレートです。こちらは、日本では未発売のウイスキーのため、公式では購入できません。バーなどで見かけたらぜひ試してみてください。
アベラワーの歴史
続いてアベラワーの歴史について紹介していきます。
アベラワー蒸溜所は、1826年にジェームズ・ゴードンとピーター・ウェアによって建設されました。
スペイサイド地方の真ん中でベンリネス山の湧き水が水源のラワー川の近くに位置しています。
アベラワーはゲール語で「せせらぐ小川の川口」という意味で、この地域ではアベラワー蒸留所が建設される前から密造酒が多く作られていたようです。
しばらくは順調に稼働していましたが、火災が起きてしまい一度は崩壊。(ちなみに、火災は、1898年にも起きました。災難ですね。。。)
その後1879年にジェームス・フレミングによって再建されます。再建は、チャールズ・ドイグ氏が手がけたもので見るだけでも美しいヴィクトリア朝の建物でした。チャールズ・ドイグ氏は、蒸留所設計のスペシャリストで、タリスカーやアバフェルディ蒸留所などの設計にも関わっています。
その後、1945年にキャンベル・ディスティラリー社の傘下に入ります。1974年には、ペルノ・リカール社がアベラワーを買収して現在に至ります。
なお、ペルノ・リカール社は2001年にシーバスリーガルの会社も買収しています。
アベラワーはいくつもの受賞歴があり、世界中にファンがいるウイスキーです。日本では2008年に販売が休止され、2016年に再開しました。
受賞歴
アベラワー12年 ダブル・カスク マチュアード
- 2017年 IWSC インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション 金賞受賞
- 2017年 TSWM ザ・スコッチウイスキー・マスターズ 金賞受賞
アベラワー16年 ダブル・カスク マチュアード
- 2017年 SWSC サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション ダブルゴールド賞受賞
- 2017年 IWSC インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション 金賞受賞
アベラワー18年 ダブル・カスク マチュアード
- 2017年 SWSC サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション 金賞受賞
アベラワー アブーナ
- 2017年 TSWM ザ・スコッチ・マスターズ 部門最高賞マスター受賞
アベラワーの製法の特徴
次にアベラワーの製法を紹介します。
仕込み水
アベラワー蒸溜所はベンリネス山を源とする川沿いにたてられており、仕込み水もベンネリス山のものを使用しています。
ベンリネス山の仕込み水は、地下の花崗岩とピートによって濾過されるため滑らかな軟水です。
蒸留
蒸留器は、4基あります。最新の設備を取り入れており、蒸留温度や時間などはコンピューターで管理されています。
熟成(ダブルカスクマチュレーション製法)
アベラワーの製法といえばダブルカスクマチュレーション製法。
マチュレーションというのは熟成という意味で、2つの樽で熟成させるという製法です。
厳選された2種類の樽で熟成し、ベストなタイミングでボトリングされています。
主な熟成樽は以下の2つです。
- 南スペインのシェリー樽
- バーボン樽
2つの樽で熟成させた原酒を使うことでフルーティーさとスパイシーさのバランスが取れた味わいを作り出しています。
まとめ
アベラワー(Aberlour)は、スコットランドで有名な銘柄の一つです。シェリー樽とバーボン樽の2種類で熟成されることで、フルーティーで柔らかい味わいを持つウイスキーとして人気があります。
さらに、様々な年数での熟成ウイスキーを製造しており、幅広い嗜好の方々に楽しんでいただけるウイスキーとして人気があります。
是非、「アベラワー(Aberlour)」の魅力を味わってみてください。
一緒に他のスペイサイドモルトについての記事も是非読んでみてください!