ストラスアイラ(STRATH ISLA)は、スコットランドのスペイサイドで造られているシングルモルトウイスキー。
この記事では、ストラスアイラのことを深く知りたい人やストラスアイラを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!
POINT
- ストラスアイラは1783年に建てられた最古の蒸留所
- ストラスアイラはスコットランドのスペイサイドに位置し、歴史的にはシーバスリーガルのキーモルトとして使われていた
- ストラスアイラ蒸溜所は2度の火災に遭いながらも現在も経営されている
- ストラスアイラの味わいは、フルーティーで華やかな風味が特徴
- ストラスアイラの製法の特徴は、ノンピートモルトの使用、フルーティーな風味を引き出す長めの発酵時間、ボール型とランタンヘッド型のポットスチルの使用、バーボン樽とシェリー樽での熟成
ストラスアイラはこんな時に買う・注文すべき
ストラスアイラのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。
そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか、注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます
ストラスアイラの歴史
スコットランドのスペイサイドにあるストラスアイラ蒸溜所。
「シーバスリーガル」のキーモルトとして使われていることで知られていますが、ブランドとしての知名度は低いと言えるでしょう。
しかし、じつはスコットランドで最古の蒸溜所だったのです。
蒸溜所はその美しい佇まいから「絵画のように美しい蒸溜所」とも呼ばれています。
1783年に設立
ストラスアイラ蒸溜所は、1783年に実業家のジョージ・テイラーによって設立されました。
蒸溜所があるキース地区は、かつてリネン産業が盛んな地域でしたが衰退してしまい、ジョージ・テイラーが新たな投資先としたのがウイスキー産業だったのです。
ストラスアイラ蒸溜所は修道院に併設されていたビールの醸造所を改修してスタートしました。
蒸溜所の当時の名前は「ミルトン蒸溜所」。
これは、リネンの工場が立ち並んでいた「ミルトン」の町の名前に由来しています。
ちなみに、現在の「ストラスアイラ」という名前は、アイラ川が流れる拾い谷間という意味です。そのため、スモーキーウイスキーで有名なアイラ島は関係ないです。
2度の火災に遭う
1823年にマクドナルド・イングラム社が蒸溜所を買収、その7年後にはウィリアム・ロングモア社にオーナーが代わりました。
そして、1876年と1879年には2度の火災に遭い、蒸溜所はほとんど焼失してしまったのです。しかし、改修と再建を重ね、現在の形として残っています。
火災以降もウィリアム・ロングモア社が運営を続けていましたが、1994年に破産。
1950年に競売にかけられて、シーグラム(現在のシーバスブラザーズ)が買収、現在もシーバスブラザーズが経営しています。
2018年にはビジター施設を改装し、世界中のウイスキーファンが集まる場所になりました。
ストラスアイラの製法の特徴
フルーティーで華やかな風味が特徴のストラスアイラ。
ここからは、ストラスアイラ蒸溜所の製法の特徴を紹介していきましょう。
ノンピートモルトを使用
1950年代には自社でフロアモルティングを行っていましたが、現在は製麦会社の「ベアード社」に製麦を委託していて、ノンピートモルトを購入しています。
また、仕込み水にはブイエン湖やブルームヒルの泉の水を使用。
カルシウムを豊富に含み、ピートの少ない硬水で、この水を使用することで柔らかい口当たりに仕上がります。
少し長めの発酵時間でフルーティーな風味に
ストラスアイラ蒸溜所にはオレゴンパイン製のウォッシュバック7基、カラ松製のウォッシュバックが3基あり約52時間かけて発酵させています。
スコッチウイスキーの発酵時間は平均的に48時間と言われていて、少し長い発酵時間により、フルーティーな風味を引き出しているのです。
ボール型とランタンヘッド型のポットスチルを使用
ストラスアイラ蒸溜所では、ボール型のポットスチルを初溜用、ランタンヘッド型を再溜用に採用。
ボールとランタンの形により、蒸気の還流が起こるため、銅と接触する面積が増えてフルボディのウイスキーが完成します。
バーボン樽とシェリー樽で熟成
熟成は、バーボン樽とシェリー樽を中心に行われます。
ストラスアイラ蒸溜所の敷地が狭いので、置けない分はグレンチンキー蒸溜所のウェアハウスに運んで、熟成させることもあるそうです。
味わいとラインナップ
ストラスアイラ蒸溜所はスコットランドで最古の蒸溜所として知られていますが、あまり流通しておらず、だいぶ希少なブランドです。
しかし、「シーバスリーガル」のキーモルトとして使用されており、繊細でスムースな味わいを持っています。
それでは各ラインナップごとに細かくその特徴を紹介していきましょう。
- ストラスアイラ 12年
- ストラスアイラ25年 リミテッドエディション1995
- ストラスアイラ ハンドボトリングシリーズ
- ストラスアイラ 13年 ゴードン&マクファイル コニサーズチョイス
- ストラスアイラ 33年 1987 カスクストレングス コニサーズチョイス
ストラスアイラ 12年
ストラスアイラ 12年は、ストラスアイラのスタンダードボトル。
バーボン樽とシェリー樽で12年以上熟成を行った原酒を使用しています。
甘い花や草原、洋梨のような甘くて爽やかな香りが特徴です。
なめらかなテクスチャーで、はちみつやオレンジ、ナッツの味わい。
残念ながら終売となってしまっているので、見かけた場合は迷わず購入しましょう。
ストラスアイラ25年 リミテッドエディション1995
1995年にボトリングされたストラスアイラ25年 リミテッドエディション1995。
ストラスアイラ蒸溜所で行われていた改修工事が終了した記念として世界で600本限定でリリースされました。
バタースコッチやビスケット、バニラ、洋梨の香り。
ナッツやライチ、ドライフルーツのような濃厚でリッチな味わいです。
現在ではほとんど流通していないかなり稀少なアイテムなので、バーなどで見かけたらぜひ堪能してみてください。
ストラスアイラ 13年 ゴードン&マクファイル コニサーズチョイス
ストラスアイラ 13年 ゴードン&マクファイル コニサーズチョイスは、ゴードン&マクファイル社の「コニサーズチョイス カスクストレングス」シリーズのひとつで、選び抜いた原酒を日本限定でリリースしたファーストフィル・シェリーホグスヘッドのシングルカスクです。
香りはヘーゼルナッツやシナモン、ラズベリー。
ベリーやバナナ、ブラックペッパーなどのスパイスを感じる味わいです。
まだまだ若い印象はありますがとてもクオリティの高いアイテムと言えるでしょう。
ストラスアイラ 33年 1987 カスクストレングス コニサーズチョイス
ストラスアイラ 33年 1987 カスクストレングス コニサーズチョイスも前述のストラスアイラ 13年 ゴードン&マクファイル コニサーズチョイスと同じく「コニサーズチョイス 」のアイテムです。174本限定でリリースされています。
リンゴやハチミツ、ライムの香り、トロピカルフルーツやブラックペッパーのような味わいです。
ストラスアイラ ハンドボトリングシリーズ
ストラスアイラ蒸溜所に訪問すると、手詰めでボトリングするという体験ができます。
それが、ストラスアイラ ハンドボトリングシリーズです。
ワンバレル、カスクストレングスで楽しめるので、ストラスアイラの個性を存分に楽しめます。香りはバニラやリンゴ、オーク。
シトラスやハチミツなどの味わいです。
蒸溜所を訪れないと楽しめない、ファンにはたまらないアイテムでしょう。
まとめ
ストラスアイラについてまとめました!歴史ある建物が大変美しい蒸留所です。いつか行ってみたい蒸留所のひとつですね。もし行った方がいらっしゃったら写真をぜひ見せてください!笑
他のスペイサイドのウイスキーについてもまとめてますので、ぜひ読んでみてください!