スコッチウイスキー、ダルウィニー(Dalwhinnie)のご紹介【ハイランドのウイスキー】

シングルモルトを知ろう!

ダルウィニー(Dalwhinnie)は、スコットランドのハイランド地方で造られているシングルモルトウイスキー。

この記事では、ダルウィニーのことを深く知りたい人やダルウィニーを今まさに頼もうか買おうか迷っている人の参考になるような情報を提供していきます!

編集部
編集部
  • ダルウィニーは、スコットランド・ハイランド地方で作られており、ブレンデッドウイスキーの原酒として多くを使われていることから、一般の知名度は高くない。
  • 標高の高いところに建っている蒸溜所であることから、気象観測所としての役割も果たしている。
  • まろやかで引き締まった味わいを誇るダルウィニーは、仕込みに雪解け水を豊富に含んだアルタナスルイー川のものを使用。
  • 冷却装置に伝統的な木製のワームタブを使っていることも特徴のひとつで、外部からもよく見えるその姿は、蒸溜所のシンボルのように思われている。
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ダルウィニーはこんな時に買う・注文すべき

ダルウィニーのことを知りたいと思い、この記事を読んで頂いてる皆さん。結局、ボトルを買うべきか、今飲むべきかで迷っていると言う方も多いかと思います。

そんな方の決断をサポートするために、場面ごとに買うべきか、注文すべきかpeatyなりの見解を示したいと思います!代表的なラインナップについて、記載させていただきます

ダルウィニーの歴史

スコットランドのハイランド地方で造られているダルウィニー。ダルウィニーは広く知られていませんが、ウイスキー愛好家からは人気の高いブランドです。

ダルウィニーは「ブキャナンズ」や「ブラック&ホワイト」といったブレンデッドウイスキーの原酒としてほとんどが使われているため、一般的な知名度としてはマイナーなウイスキーです。

実は「ダルウィニー」という名前になる前は別の名前の蒸溜所でした。

標高の高い場所で誕生

ダルウィニー蒸溜所が誕生したのは1897年

スコットランドのハイランド地方にあるスペイ川上流、標高326mとスコットランドで2番目に標高の高い場所に建てられました。(高地に所在しているため、気象観測所としての役割も果たしており、毎日の観測データを記録しています)

英国で最低気温を観測した気象観測所でもあり、冬になると雪が積もります。降雪時のために、職員用の宿泊施設も用意されています。

ダルウィニーはゲール語で「落ち合う場所」という意味を持ち、その昔、マーケットに家畜を売りに行く際の集合場所になっていたことが名前の由来だそうです。

物資を運ぶ際や戦争の際もこの道が使われており、ダルウィニーはさまざまな場面で大切な場所でした。

「ダルウィニー蒸溜所」は当初、「ストラススペイ」という名前でスタート。

蒸留所の建設には著名な蒸留所を多数手掛けた建築家のチャールズ・ドイグ氏が関わっていることで知られています。チャールズ・ドイグ氏が建設に関わった蒸留所は100以上と言われています。有名どころでは、タリスカー、オーバン、アバフェルディあたりでしょうか。

上記の写真中央辺りにある「キルン」という麦芽を乾燥させる塔が特徴的です。

名前を「ダルウィニー」に変更

翌年の1898年、わずか1年でストラススペイ蒸留所は経営難に陥り、APブライス&サン社に売却されました。

これを機に「ダルウィニー蒸留所」に名前が変更されたのです。

オーナーが次々と交代

1905年にはアメリカのクック&バーンハイマー社に買収され、その後も次々とオーナーが交代しました。(スコッチウイスキーの蒸溜所で初の外国所有蒸留所となりました。)

1934年には火災にも見舞われ、蒸留所の一部の再建を要する事態となるなどトラブルも起こりました。が、1840年以降は基本的に停止なく、さまざまな困難を乗り越えて今に至ります。(1986年には蒸留所全体の改装のため、一時操業停止していた期間もありました)

1988年にディアジオ社が蒸留所を所有し、現在まで経営が続いています。

ダルウィニー蒸溜所のビジターセンター

ダルフィニー蒸溜所のビジターセンターは1992年にオープンしました。ショップとカフェを併設しています。

蒸留所施設の見学ツアーも提供しています。(45分のツアーとなるようです)「ウイスキーとチョコレート」ツアーを提供しており、人気が高いようです。チョコレートとウイスキーを並べて試飲し、お互いの相性を観察することができます。

ダルウィニーの製法の特徴

ダルウィニー蒸溜所は高地にあるため、雪解け水の影響からかまろやかな味わいに仕上がっていることが特徴です。マイルドで優しい風味に定評があります。

ここからは、ダルウィニー蒸溜所の製法の特徴を紹介していきましょう。

ディアジオ社が製麦を担当

1968年までは自社でフロアモルティングを行っていましたが、現在は蒸留所の運営元であるディアジオ社の製麦部門で原料を生産しています。

ライトリーピーテッドタイプのモルトが使用されているようです。

仕込み水には、雪解け水がたっぷり含まれたアルタナスルイー川のものを使用。

冷却装置には木製のワームタブを使用

マッシュタンはステンレス製のフルロイタータンが採用されています。

また、カラ松製の発酵槽を4基、ストレートヘッド型の蒸溜器を2基設置。

そして、冷却装置に伝統的な木製ワームタブを使っていることが大きな特徴です。

1986年に一度はコンデンサータイプに切り替えたものの、原酒の風味が変わったため、1995年に元の木製のものに戻したというエピソードがあります。

ワームタブは蒸留所の外からも見えるため、現在では蒸留所のシンボルのような存在です。

蒸溜は2つのスチルで行っている

ダルウィニー蒸溜所では、2つのポットスチルで蒸溜を行っています。1つのウォッシュスティル(容量17,000リットル)と1つのスピリットスティル(容量14,000リットル)の2つに分けています。

【ちなみに、ウォッシュスチルは初溜用のポットスチル、スピリットスチルは2回目の蒸溜を行うポットスチルです。】

伝統的なポットスチルの形状で、大きな球状の底部と徐々に狭くなる首部を特徴としています。ポットスチルの首の部分が非常に高くなっていることで、ウイスキーが効果的に分離されます。

バーボン樽をメインに熟成

蒸留所内にはダンネージ式のウェアハウスが2棟あり、なんと5,000樽以上のウイスキーを熟成できます。

熟成にはバーボン樽がメインに使われ、一部ではオロロソシェリー樽も。

蒸留所内の温度は年間を通して約6度に保たれていて温度が低いため、熟成はゆっくり進みます。

味わいとラインナップ

ダルウィニーは、標高326mの高地で造られていて、なめらかで引き締まった味わいが特徴です。

それでは各ラインナップごとに細かくその特徴を紹介していきましょう。

  • ダルウィニー 15年
  • ダルウィニー ウィンターズ ゴールド
  • ダルウィニー ダブルマチュアード ディスティラーズエディション
  • ダルウィニー 25年 リミテッドエディション
  • ダルウィニー 36年
  • ダルウィニー ウィンターズ フロスト 【ゲーム・オブ・スローンズ】
  • ダルウィニー2013トリプルマチュアード

ダルウィニー 15年

ダルウィニーのスタンダードアイテムである「ダルウィニー 15年」。

ディアジオ社のクラシックモルトシリーズのひとつです。

カスタードやネクタリン、バニラ、ハーブのような香り。

クルミやバニラ、はちみつ、レモンキャンディの味わいが特徴です。

甘く口当たりが良く、ダルウィニーらしさを楽しめます。

ストレートで飲むのがおすすめです。

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ダルウィニー ウィンターズ ゴールド

冬季に仕込んだ原酒のみで造った「ダルウィニー ウィンターズ ゴールド」。

レーズンやクッキー、オレンジ、ヘザーハニーの香りが特徴。

ナッツや麦、レモンのような味わいです。

ダルウィニーならではの風味は残しつつ、よりスパイシーな印象に仕上がっています。

軽やかで飲みやすいアイテムと言えるでしょう。

夜、ゆったりとした時間にストレートで楽しむのもおすすめです。

ダルウィニー ダブルマチュアード ディスティラーズエディション

リフィルのバーボンカスクで熟成させた後、オロロソシェリー古樽で約3か月~半年の間、熟成させた原酒を使用した「ダルウィニー ダブルマチュアード ディスティラーズエディション」

毎年数量限定でリリースされていて、オールドボトルには高値がついている人気のアイテムです。

香りはバニラやオレンジ、ホワイトチョコレートのニュアンス。

オレンジやプラム、いちごジャムのような甘さの中にスパイシーさも感じる味わいです。

フルーツの香りをしっかり感じられ、バランスの良い味わいなのでウイスキー初心者の方でも飲みやすいでしょう。

ダルウィニー 25年 リミテッドエディション

リフィルのバーボン樽で熟成させた「ダルウィニー 25年 リミテッドエディション」。

2012年に5838本限定でリリースされました。

はちみつや干し草、シナモン、カカオの香りを感じます。

味わいはヘザーハニーやアプリコットジャム、りんご、こしょうなど。

なめらかなテクスチャーで芳醇な香りが特徴です。

飲み応えもあるアイテムなので、ストレートで少しずつ楽しむのがおすすめ。

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ダルウィニー 36年

オフィシャルボトルの中では最も長期間熟成された「ダルウィニー 36年」。

オレンジやアプリコット、白桃やバニラ、ミントの香りが特徴。

味わいはアプリコットやミント、紅茶、バタースコッチのような濃厚なニュアンスも。

シェリー樽とバーボン樽、両方の良さをバランス良く楽しめます。

希少なアイテムなので、もしも出会えたら迷わず試してみましょう。

ダルウィニー ウィンターズ フロスト 【ゲーム・オブ・スローンズ】

人気の海外ドラマ「ゲームオブスローンズ」とディアジオ社がコラボした「ダルウィニー ウィンターズ フロスト 【ゲーム・オブ・スローンズ】」。

ドラマの作中に出てくるウェスタロス北部の地域を統治しているスターク家の紋章「大狼」がラベルに描かれていることが特徴です。

ヘザーやハチミツ、バニラ、ハーブなどの香りが特徴。

味わいはバニラやレモンキャンディなどのフルーティーなニュアンスです。

マイルドで柔らかい口当たりで、飲みやすいアイテムと言えるでしょう。

ダルウィニー2013トリプルマチュアード

ディアジオ社のフレンズオブクラシックモルツ向けとしてボトリングされた「ダルウィニー2013トリプルマチュアード」。

プラムやデニッシュ、チョコレート、バニラのような香りが特徴です。

味わいは、カラメルやプラム、薬草のようなニュアンス。

リッチな余韻で、濃厚な甘みが感じられます。

シェリー樽ならではの風味をしっかり感じられるでしょう。

まとめ

ダルウィニーについてまとめました。スコッチの中でも有数の高地、そして冷涼な環境で作られるウイスキーです。暖かい環境で作られるウイスキーと飲み比べるのも面白いかもしれませんね。違いを是非味わってみてください。

暖かい環境といえば、台湾やインドで作られるウイスキーも紹介していますので、良かったら読んでみてください。

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