アイランズモルトを徹底解説!各島の特徴・味わい・代表銘柄など

シングルモルトを知ろう!

こんにちは。Peaty編集部です。

アイランズモルトとは、スコッチウイスキーの1種であり、スコットランド北岸から西岸に点在する島々で造られているウイスキーを指します。特徴を一言で言い切るのは難しいですが、無理やり表現するのであれば全体的に男らしく塩っぽい味わいが多いといったところでしょうか。しかしながら、生産している島ごとに異なった特徴を持っており、その点もまた魅力的です。

本日の記事ではそんなアイランズウイスキーを紹介いたします。(ちなみに「アイラモルト」のアイラ島は、アイランズモルトに含みません。アイラ島は単体で扱えるほどの生産量を持ち、そのウイスキーも特徴あるものだからです。アイラモルトはこちらの記事をチェック!)

  • アイランズモルトとは、スコットランドの北東から南西に集まる島々で製造されるウイスキーのことを指す。
  • 蒸留所は全部で7つあり、それぞれが個性的な特徴を持つ。代表的な蒸留所は、ハイランドパーク・スキャパ・アラン。
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アイランズについて

アイランズはスコットランドの北東から南西までに集まる島々をさしています。(以下の地図はスコットランド北東部にある「オークニー諸島」を指してます。)

それぞれの島で立地は異なりますが、どの島でも大自然と海、歴史的建造物も多く見られることから主に観光業や漁業などが盛んに行われております。最も人口が多い島でも人工は2万人程度です。

元々はハイランド地方の一部として分類されておりましたが、近年はアイランズとして独立したジャンルで呼ばれるようになりました。アイランズには、アイランド(island)の複数形(islands)であるため、多くの島を総称しています。100もの小さい島々がその中に含まれますが、ウイスキーの分類上では6つに分類されています。

  • オークニー諸島
  • ルイス島
  • スカイ島
  • マル島
  • ジュラ島
  • アラン島

この6つの中に蒸留所が現在7つあります。島の歴史と共に歩んできた歴史の長い蒸留所から、2000年以降に設立された新しい蒸留所など個性豊かな蒸留所が存在しています。

アイランズウイスキーの特徴

アイランズウイスキーは、様々な島から成り立っているため一言で表現するのが難しく、島それぞれの個性を楽しめる点が特徴といえます。個性的な蒸留所を1つずつ紹介していきます。

代表する蒸留所とそれぞれの特徴

オークニー諸島 – Orkney Islands –

オークニー諸島は70以上の島々で構成されており、人口約2万人が暮らしています。

新石器時代の遺跡がたくさん残っており、世界遺産があることでも有名な島です。「スカラ・ブレイ」と呼ばれる住居跡や、「リング・オブ・ブロッカー」と呼ばれる環状列石の遺跡、「ストーンズ・オブ・ステネス」と呼ばれる立石群などが世界遺産として存在しております。(ロンドン近郊のストーンヘンジ然り、なんでイギリスの昔の人は石を立てたがったのでしょう…?)

また、アザラシやカモメなどの野生動物が多く生息しています。

ハイランドパーク蒸留所 – Highland Park distillery –

ハイランドパーク蒸留所はスコットランド最北端の蒸留所といわれています。アザラシやカモメが多く存在しているオークニー諸島のメインランドにあり、自然と野生動物に囲まれた蒸留所であることが想像に難くありません。

ウイスキーの製法としては、フロアモルティングでウイスキーを造っているのが特徴です。また、麦芽を乾燥させるときにピートの炊き込みも行っているためスモーキーさも感じられます。

なお、フロアモルティングとは機械を使わずに人の手でモルティングを行う製法です。床一面に大麦を敷いて人力で麦芽をさせます。とても重労働のため、現在もフロアモルティングを採用している蒸留所は少ないですが、個性を出しやすいのが特徴です。

代表銘柄はハイランドパーク12年です。

ハニーのような甘みとスモーキーさの両方を感じられるバランスに優れたウイスキーなので、シングルモルト初心者にもおすすめです。

ハイランドパークについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ読んでみてください!

スキャパ蒸留所 – Scapa distillery –

この蒸留所は、ノンピート(ピートを焚かない)で造られています。
創業は1885年でローモンドスチルを使用している点が特徴です。
このローモンドスチルは通常のポットスチルと違って内部に蒸気を調整できる棚が入っており、連続式蒸留器のような働きをしていました。現在、棚は撤去されていますが、ウイスキーの蒸留に使用しているのはスキャパ蒸留所のみで、スキャパ特有の柔らかな味わいや風味を作り出していると言われています。

現在製造している銘柄は、ノンエイジタイプのスキャパスキレンのみです。以前は、12年や14年の銘柄も製造していました。

スキャパスキレンは、バニラクリームや蜂蜜のような甘い香りとドライな口当たりで飲みやすく人気があります。また、ブレンテッドウイスキー「バランタイン」のキーモルトとしても知られています。

ルイス島 – Lewis –

ルイス島はウイスキー作りに重要な要素であるピートと美しい水が豊富な島です。スコットランド北西部に位置しております。存在している蒸留所は、アビンジャラク蒸留所のみとなります。

アビンジャラク蒸留所 – Abhainn Dearg distillery –

2008年設立の新しい蒸留所です。ゲール語で「赤い川」という意味から名前をつけられています。

蒸留の際に使用するルイス島伝統のヒル・スチルが特徴的です。(細く長いヘッドがついており、ルイス島以外でなかなか見ることができないスチルです。元々は密造用にスチルの形を変えたのが由来だとか。。。)

まだ新しくほとんど流通がなかったのですが、、、2022年7月ついに日本に上陸しました!

しかしながら、5つのラインナップが60本ずつという、とんでもなく少ない本数での上陸となっています。そのため、現在は売り切れになっており、運が良ければどこかのバーで目にできるかもしれないという代物です。

スカイ島 – Skye island –

スカイ島は、断崖絶壁から流れるキルトの滝や城の遺跡、カラフルな建物が軒を連ねる絵本のような町など観光地としても人気な地域です。2つ目に紹介したルイス島の南に位置しております。

天候が変わりやすい地域で、そんな厳しい環境の中で造られるスパイシーで力強いウイスキーを造るのが特徴です。ちなみに島の形が翼を広げているように見えるためスカイ島と名付けられています。

タリスカー蒸留所 – Talisker Distillery –

タリスカー蒸留所は、大手メーカーのディアジオ社が所有する蒸留所の1つです。

代表銘柄はタリスカー10年です。強烈な潮っ気、スパイシーな黒コショウ感で有名な銘柄です。

お勧めの飲み方は、ハイボールです。黒胡椒をハイボールに一振りして飲むのもたまらない、スパイシーなウイスキーの代表銘柄です。

2022年には、「タリスカー30年」が4年ぶりに復活したことでも話題になりました。話題が尽きることないタリスカーをぜひお試しください!

タリスカーHP

タリスカーのことを更に詳しく知りたい方は、以下の記事も参考ください!

マル島 – Isle of Mull –

スコットランドからの行き来がしやすく、美しい古城を見学したりスキューバダイビングなどもできるため観光地として有名な島です。スカイ島より南部に位置しており、スコットランドの南北の中間点くらいに位置しております。

トバモリー蒸留所 – Tobermory distillery

トバモリー蒸留所が創業したのは1798年です。スコットランドの蒸留所の中でも歴史ある蒸留所です。何度も所有者の変更や閉鎖を繰り返し、1994年以降やっと安定的にウイスキー造りができるようになりました。

代表銘柄はトバモリー12年です。オレンジや青リンゴなどのフルーツ系の香りにスパイスを感じる味わいで飲みやすいウイスキーです。

トバモリー蒸留所はもう一つ「レダイグ」というピートを焚いたウイスキーも造っています。(トバモリーはノンピート)造り方が異なる2つのウイスキーを飲み比べてみるのもおすすめです。

ジュラ島 – Isle of Jura –

ジュラ島は、200人にも満たない人口に対して倍以上の約5,000もの野生の鹿がいるほど自然豊かな島です。そのため「鹿の島」という意味の「ジュラ」と名前が付いています。マル島より南に位置しており、スコットランドの南西部に位置する島です。

ジュラ蒸留所 – Jura distillery –

創業から200年以上経つ歴史が深い蒸留所です。ノンピートとヘビーピートの2種類のウイスキーを造っています。約8メートルのポットスチルで華やかでフルーティーなウイスキーが造られています。

ノンピートの「ジュラ10年」はフレッシュで柔らかい味わいを楽しめます。アイランズの中では飲みやすいウイスキーなので初めてのアイランズウイスキーとして試してほしい逸品です。
ヘビーピートの「ジュラ スーパースティション」はスパイシーで個性が強いウイスキーです。

アラン島 – Isle of Arran –

アラン島は、先程紹介したマル島や、ウイスキーで有名なアイラ島とともにスコットランド南西部にある島です。クライド湾の内に島があるため、他の島々に比べ、1年中穏やかな気候で過ごしやすいことからリゾート地としても栄えています。

アラン蒸留所 – Arran distillery –

設立は1995年とウイスキー蒸留所の中ではまだ若い蒸留所です。

アラン蒸溜所は旧名であり、現在はロックランザ蒸溜所と名を変えています。

代表銘柄はアランモルト10年です。

ノンピートで造られており、バニラのような柔らかい甘さにスパイシーさも感じられます。癖がなく滑らかでフレッシュな飲みやすいウイスキーです。

ロックランザ蒸溜所はアラン島南部にも新設の「ラグ蒸溜所」を設立。ピーテッドタイプのウイスキーを作っています。

ヘビーピーテッド大麦麦芽を用いてつくられ、柑橘系の香りのあとには、灰っぽさや湿った土のようなスモーク感を残します。ブラックペッパーのアクセントもあり、アランモルトとはまた違った味わいの「ラグ シングルモルト」もぜひ味わってみてください。

まとめ

オークニー諸島のハイランドパークや、スカイ島のタリスカーは日本でも比較的見つけやすいので、ぜひこの記事を読みながら飲んでみてください!

世界の5大ウイスキーやスコッチ全体についてもっと知りたいという場合は、以下の記事を参考にしてみてください。


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